ミステリー短編集『夫の骨』(祥伝社文庫)発売から一週間が経ちました。
日に何度もエゴサーチをして《夫の骨》の感想を探しているのですが、なかなか見つかりません。ということは今のところ、あまり売れていないのだと思います。
ただ、発見した数少ない感想は全て好意的なものだったので、楽しんでいただけてほっとしました。
矢樹純さん『夫の骨』 https://t.co/v94To541Pa 面白かった…これは傑作!!「漫画原作者」のイメージが強い著者ですが、作家としても一流だと思います。それぞれ違った味で読者を楽しませてくれる9編のミステリー、マイベストは…選べませんでした。どれも良い!!
— 小山助学館 (@jyogakukan) April 18, 2019
もっと売れて欲しいのですが、Amazonではまだレビューもついていませんし、評判にもなっていないので、難しい状況です。
作者として、少しでも『夫の骨』を知ってもらうのに貢献できればと、Twitterで本文の一部を紹介するプロモーションを始めました。
ミステリー短編集『夫の骨』本文チラ見せ【6】《夫も柘榴は好きらしく、佳子と二人、向かい合ってあの赤い粒を口に運ぶ様は、なんだか酷く私を不安な気持ちにさせた。その柘榴の木の根元に、夫が穴を掘っていた。一昨年の夏の、佳子の通夜の晩だった。(「夫の骨」)》https://t.co/2pSCKBvt74
— 矢樹純@短編集『夫の骨』4/12発売 (@yagi_jun) April 18, 2019
なるべく作品の雰囲気が伝わるような部分を選んでいるので、ご興味を持たれた方は、ぜひAmazonのリンクをクリックしていただければと思います。
しつこく内容を紹介しますと、『夫の骨』は、家族をテーマにしたミステリー短編集です。
- 義母のあとを追うように事故死した夫の遺品を整理していた《私》は、物置の中で、身元不明の乳児の骨を発見する(「夫の骨」)
- 姉のマンションに居候する《私》は、姉にはどうしても言えない秘密を抱えていた(「朽ちない花」)
- 孫から助けを求められた《私》は、一緒に暮らす娘の目を盗んで夫の残したお金を振り込もうとする(「柔らかな背」)
- 実家を出て東京で一人暮らしをしている《私》は、妹と妹の婚約者に、ある疑念を抱いていた(「ひずんだ鏡」)
- 娘の中学受験を来月に控え、弁当作りや塾の送り迎えに忙しい《私》の元に、ある女から電話があった(「絵馬の赦し」)
- 夫の暴力に耐えかねた《私》は友人の山荘の管理人となる。だが静かな生活に突然《災厄》が訪れた(「虚ろの檻」)
- 父の法要に現れなかった妹。そしてその夜、《私》はいつも冷静な母の異様な行動を目にする(「鼠の家」)
- 妻と離婚し、娘との二人暮らしを続けてきた《私》は、ある日、娘からダムに連れて行って欲しいと頼まれる(「ダムの底」)
- 夫と息子の三人で慎ましく暮らしてきた《私》は、家族を守るために恐ろしい決断をする(「かけがえのないあなた」)
以上の9編を収録しています。
様々な関係性の家族が、日常をほんの少し踏み外したことで、《普通》でいられなくなっていくお話です。すべての物語が、予想のつかない結末に繋がっています。
それぞれの立場で《家族》として生きておられる皆さまに、きっと楽しんでいただける内容です。ぜひお手に取っていただければと思います。
そして、もし気に入っていただけたなら、誰かにおすすめしてくださると嬉しいです。