やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

『撮ってはいけない家』発売

長編【伏線回収ホラー】『撮ってはいけない家』が本日11/13(水)、講談社より発売となります。

『撮ってはいけない家』は講談社の小説誌『メフィスト』で2023年秋から2024年夏にかけて連載させていただいた、全四章の長編ホラーミステリーです。

心霊番組やホラードラマなどを多く手がける映像制作会社でディレクターとして働く杉田佑季(すぎた・ゆき)が、プロデューサーの小隈好生(こぐま・よしお)からあるモキュメンタリーホラードラマの企画を任され、小隈の再婚相手の実家でもある山梨県の旧家・白土(しらど)家にロケハンに向かうところから物語は始まります。
同行したアシスタントディレクターで怪談とオカルトが大好きな阿南幹人(あなん・みきと)は山梨に向かう車内で、今回のドラマのプロットと現実がリンクしているのではないかと指摘し、「その家を本当に撮ってもいいのか」と懸念を口にします。小隈が書いたプロットによれば、舞台となる旧家には「その家の男児は12歳で何らかの形で命を落とすか行方不明になる」という因縁があり、小隈にはもうすぐ12歳となる一人息子がいました。
やがて白土家に到着し、家の中を案内してもらうと、さらに次々とおかしな点が見つかります。そしてどうにか敢行したロケ初日に、ある深刻な事態が発生して……というストーリーで、物語前半に散りばめられた伏線を降りかかった《呪い》に立ち向かう過程で回収し、謎を解いていく【伏線回収ホラー】となっております。ホラーファンだけでなく、ミステリー好きな方にもきっとご満足いただける作品に仕上げました。

不穏すぎる帯には、『近畿地方のある場所について』『穢れた聖地巡礼について』など大人気ホラー作品を出版されている背筋さんがコメントを寄せてくださいました。

この『撮ってはいけない家』が、矢樹純のデビューからちょうど10作目の単著となります。初めて挑戦した長編ホラーミステリーであるとともに、12年の作家人生の中でも特に思い入れの強い作品です。

今回、かなりプロモーションに力を入れてくださっていて、なんと初のプロモーション動画を作成していただきました。


www.youtube.com

こちら、台本を矢樹が書かせていただいております。語りは島田秀平さんで、収録を見学させていただいたのですが、すでにその段階でとんでもなく怖かったです。
ぜひ【左右のイヤホンをつけて】ご視聴ください。

そして刊行を記念して、『心霊探偵八雲』シリーズなど数々の人気シリーズを手がけておられる神永学先生と、Xのスペースで対談させていただくことになりました。

本日11/13(水)19時より、『メフィスト』での連載から刊行までの経緯や創作のことなどお話しさせていただきます。
神永先生のXアカウント @kaminagamanabu で配信予定です。ぜひ聴きにいらしてください。

さらに明日11/14(木)20時からはメフィストリーダーズクラブの《MRCトークライブ》で、背筋さんと対談させていただきます。

tree-novel.com

こちらは有料会員の方のみご視聴いただけます。大変レアなイベントですので、ぜひこの機会にご入会いただければと思います。

(他にも色々とプロモーションを頑張っておりますので、随時お知らせいたします)

講談社の作品ページに試し読みもご用意いただきました。

bookclub.kodansha.co.jp

【伏線回収ホラー】『撮ってはいけない家』、ぜひとも多くの方に届けたいと願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

『血腐れ』発売

矢樹純の最新作となるホラーミステリー短編集『血腐れ』が本日、新潮文庫にて発売となりました。

新潮文庫では2冊目から背の色を選ぶことができるのですが、迷わずタイトルにぴったりの赤を選択しました。想像以上に目を惹く仕上がりです。

新潮社の作品ページに第一話の「魂疫」が丸ごと読める試し読みをご用意いただいております。こちら、カバーの不穏さに負けない凝ったデザインで大変素敵ですので、ぜひ読んでいただければと思います。

www.shinchosha.co.jp

こちらの『血腐れ』は2021年から2024年にかけて『小説新潮』に掲載いただいた6つの短編をまとめたものです。
2021年は作家として、とても苦しい出来事に遭遇した年で、ちょうど第一話を書いた時は、その最中にいました。文章を綴ることが難しいほどの状況でしたが、担当編集の方をはじめ多くの方に励ましていただき、どうにか乗り越えて書き上げることができました。
そこから始まったシリーズを一冊にまとめることができて、本当に感慨深い気持ちです。

夫の一周忌に義理の妹から《兄さんの幽霊》がしょっちゅう枕元に現れると告げられ困惑する「魂疫」
弟親子に付き合って参加した家族キャンプ。《血の儀式》が伝わる縁切り神社で何が起きたのかと疑心に駆られる「血腐れ」
父親の介護を通して《地獄に落ちる》ことの意味を知る「骨煤」
妹に頼まれてネット通販で買った不気味なネイルチップが様々なトラブルを巻き起こす「爪穢し」
祖父が住職を務める山寺の巨大な《鐘》には奇妙な言い伝えの謎を解く「声失せ」
原因不明の発熱で入院中の幼い息子にまとわりつく黒い影の正体を探る「影祓え」

どのお話も読み味は違いますが、主人公たちは不穏な空気をまとう日常からある瞬間に足を踏み外し、恐怖に叩き込まれます。それらの不条理な世界には何かしらの《法則》があり、事態の解決のためにはその謎を解かなくてはならない――というサスペンス要素入りのホラーミステリーとなっております。

解説は杉江松恋さんが引き受けてくださりました。それぞれの作品について丁寧に紹介していただいた上にミステリーの勉強にもなる素晴らしい解説で(また文章が美しくカッコいいのです)、何度も読み返しております。ミステリーを書かれる方、好きな方にはぜひ、じっくり目を通していただきたいです。

自分にとって、様々な思いのこもった作品です。多くの方に手に取っていただけることを願っています。

『撮ってはいけない家』サイン本受付開始

11/13(水)発売の長編ホラーミステリー『撮ってはいけない家』(講談社)についてお知らせです。
本日10/22(火)から11/5(火)までの期間、メフィストリーダーズクラブ有料会員限定で『撮ってはいけない家』サイン本の販売受付を開始します。

store.mephisto-kodansha.com

現在会員でない方も、ご入会いただけますと近々大変素敵なイベントのご案内ができるかと思います。

ぜひこの機会に、多くの方にお申し込みいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

新シリーズ「刑事総務課は眠らない」スタート

本日発売の『オール讀物』11・12月号にて 新シリーズの連作短編「刑事総務課は眠らない」がスタートしました。神奈川県警を舞台にした、矢樹純初の警察小説です。

刑事部捜査一課から刑事総務課の犯罪統計係に異動になった主人公が異常な働き方をする部下に振り回され、すでに解決したはずの事件を調べ直すことになるお話です。

※この作品のために夏休みの大学生の娘を付き合わせて庁舎見学を申し込んで取材してきました。

ぜひ読んでいただければと思います。よろしくお願いします。

『血腐れ』書影&試し読みページ公開

10/29(火)発売のホラーミステリー短編集『血腐れ』(新潮文庫)、書影がついに公開になりました。

www.shinchosha.co.jp

このタイトルにこの写真を選んでくださるセンスが本当に素敵です。
ゾクゾクするような不穏なカバーを手掛けてくださったデザイナーさんに、心から感謝いたしします。

さらに、第一話「魂疫」を丸ごと読んでいただける、大変太っ腹な試し読みページまで作っていただけました。

https://www.shinchosha.co.jp/book/102382/preview/

こちらに挿入される写真がまた怖くてデザインも素晴らしいので、ぜひリンク先をご覧いただければと思います。

Amazonなど各ストアですでに予約も受け付けております。
試し読みを読んで気に入っていただけましたら、こういう厭で怖いお話がさらに5話も収録されておりますので、ぜひお早めにご予約いただければと思います。

『Jミステリー2024 FALL』発売

ミステリーアンソロジー『Jミステリー2024 FALL』(光文社文庫)が発売となりました。

www.kobunsha.com

矢樹は「Black Beady Eyes 黒きつぶらな君の瞳」という、いつになく長いタイトルの短編を寄稿させていただいております。

夫の反対を押し切って引き取った保護犬の可愛い黒柴が人を噛んで怪我をさせてしまい……という、なるべくなら経験したくないシチュエーションから始まるサスペンスミステリーです。

(ちなみにこちらが発売になる少し前に、妹夫婦が偶然にも黒柴の子犬を新しい家族として迎えることになり、可愛い動画や写真を送ってもらって日々癒されています)

誉田哲也、辻堂ゆめ、川瀬七緒、秋吉理香子、平山夢明(敬称略)という素晴らしいラインナップで、買って間違いはありませんので、ぜひお手に取っていただければと思います。自分も見本が届いてすぐに平山夢明先生の「いじめっ子を殺しに」を読みましたが、素晴らしかったです。

怒涛の一日

※一年近くも更新をサボってしまいましたが、もうすぐ新刊も出るので、ぼちぼちブログも稼働させてまいります。ということで、10/1の日記です。

4時に目を覚ますと、今日から沖縄に修学旅行に行く高2次女もちょうど起きたところだった。次女の身支度が終わるまで昨日の分の日記を書き、カレンダーに今月の家族の予定を記入する。そして5時過ぎ、次女をバイクで駅まで送る。羽田空港に6時半集合なのだが、この時間はバスが走っていないのだ。

台風の影響が無いよう祈りつつ戻ってきて、月初めのルーティンである前月の振り返りと今月の仕事のスケジューリングをした。この段階ではいつも「なんとかなりそう」と感じるのだが、中旬くらいに大抵見通しの甘さを思い知ることになる。今回は最初から難しいと分かっていたので、先の予定を少しずらしてもらえるようエージェントさんにお願いしていた。だからきっと、なんとかなると思う。

大学1年の長女と大学1年の息子は自分で起きてきた。花壇の手入れをしてゴミを捨て、郵便物と学校のプリントの片づけをしてから洗濯物を干して身支度して、荷物を持って9時に家を出る。今日は珍しいことに朝から晩まで仕事でスケジュールが埋まっているという、まるで売れっ子作家のような一日だった(単に東京に出る日に他の予定も合わせて組んでもらっただけなのだが)。

まずは六本木へ。映像制作会社のスタジオで、秋に発売になるホラーミステリー小説のプロモーションビデオの収録を見学した。PVには小説の内容に絡めた怪談風のナレーションが入るのだが、自分が書いた怪談の台本を、大好きな怪談番組の司会をされているタレントさんに読んでいただけることになり、物凄く緊張しながら挨拶をした。

収録している音声を隣のブースでヘッドホンで聴くのだが、これがとんでもなく怖い。一緒に聴いていた編集さんやエージェントさんも身を縮めていたので、これに効果音や映像が加わったら凄いものになりそうだ。タレントさんは声の表現が多彩で、色んなバージョンをご自分で考えながら読んでくださり、プロの仕事に感嘆した。

収録のあとは編集さんと別れて麹町に移動し、エージェントさんとお昼を食べてから出版社へ。秋から連載させていただく連作短編のシリーズで、掲載誌に著者の写真が入るのでカメラマンさんに撮影していただいた。普通に胸から上のカットを撮ったあと、会話しているところも撮っておくとのことで会議室で移動。編集さんと打ち合わせしつつ写真を撮ってもらった。

作品の今後の展開について話し合い、執筆に役立ちそうな書籍をいただいて15時頃に出版社を出る。そのあとは夜にエージェント会社主催のパーティーがあったのだが、それまで時間があるので外で仕事をすることにした。エージェントさんと別れ、神楽坂で家族へのお土産にお菓子を買ってから、ゆったりできるようネットカフェに入った。

写真撮影やパーティーのために一応ドレス的な服装で来ていたのだが、フラットシートの席を頼み、靴やストッキングを脱いで完全にリラックスして仕事。先ほど打ち合わせをした連作短編の第一話の初校の赤入れをする。途中、『撮ってはいけない家』のカバーデザイン(非常に怖くて素晴らしかった)等が送られてきたのを確認してお返事するなどメールのやり取りをしつつ、18時半まで作業して6ページ進めた。

時間になったのでパーティーの会場であるエジプト料理のレストランへ。同じこのミス出身のH先生やK先生をはじめとする所属作家さんたちと最近の仕事のことなどおしゃべりしつつ、美味しくて珍しいエジプト料理を楽しむ。ベリーダンスのショーもあり、とても楽しくて刺激をもらえた一夜だった。

H先生と駅までご一緒して、横浜方面に向かう電車に乗ったところで会場に買ったお菓子の紙袋を忘れてきたことに気づく。エージェントさんに平謝りしながら後日送ってくれるようお願いした。23時に最寄駅に着き、迎えに来てくれた夫に今日のことを話しながら帰る。シャワーを浴びて0時就寝

※もしこちらの日記を読んで、「こういう日常のことが長々と書かれた文章を7日分、週1ペースで読んでみたい」と思われた方は、お試しで構いませんので、ぜひ無料メールマガジン《やぎのおたより》に読者登録をお願いします。

やぎのおたより

バックナンバーは約1か月分まで読むことができます。

『偽りの家 家族ミステリアンソロジー 』発売

『偽りの家 家族ミステリアンソロジー』 (角川文庫/編・若林踏)が本日発売となりました。矢樹は引きこもり青年が恐ろしい事態を引き起こす(ある意味)密室ミステリ「裂けた繭」を収録いただいております。

www.kadokawa.co.jp

赤川次郎小池真理子、新津きよみ、松本清張宮部みゆき(敬称略)という超豪華執筆陣に矢樹純を加えた家族の歪みを描くミステリアンソロジー、ぜひ多くの方に読んでいただければと思います。

最初の一話目を松本清張の「鬼畜」とした構成が素晴らしいです。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

メフィストで新連載始まりました

本日発送の「メフィストVOL.9」より、矢樹純の新連載となるホラーミステリー長編「撮ってはいけない家」がスタートします。

映像制作会社でディレクターとして働く主人公・杉田佑季(すぎたゆき)が、風変わりなアシスタントディレクターの後輩・阿南幹人(あなんみきと)とともに、ホラードラマのロケハンのために山梨県北部のとある集落の旧家を訪ねるところから物語は始まります。
その旧家にはある恐ろしい曰くがあるとされており、さらにはドラマの企画の関係者の周辺で怪異とも言える不可思議な事態が発生し、2人は《撮ってはいけない家》を巡る様々な因縁に巻き込まれながら、その謎と恐怖に立ち向かいます。

メフィスト」は会員限定で届く小説誌なので、ちょっと敷居が高いのですが、ご覧のように綾辻行人先生の館シリーズ最新作や有栖川有栖先生の国名シリーズ最新作を始めとする、とんでもなく豪華な連載作品が掲載されていますので、会員になって損はないと思います(在庫があればバックナンバーの購入も可能ですし、今号はwebでも2月末まで読んでいただけます)。

mephisto-readers.com

皆さま、この機会にぜひメフィストリーダーズクラブにご入会ください。

入会していただくと大人気作家さんのトークライブを視聴できたり、同じく人気作家さんのここでしか読めないショートショートが読めたり、さらにはこちらの素敵な《十角館マグカップ》のような限定グッズも購入できたりします。

長編では初となるホラーミステリー「撮ってはいけない家」、ぜひ多くの方に読んでいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

映画『女囚霊』本日公開です

加藤山羊×矢樹純原作の映画『女囚霊』が本日9/22(金)、いよいよ新宿バルト9ほか全国で公開となります。

joshurei.com

舞台はとある女性刑務所。女性受刑者達の間で「入った者は死ぬ」と噂される懲罰房に、殺人で服役中の受刑者が連れていかれ、そこから主人公をはじめとする同じ房の受刑者たちに、様々な怪異が降りかかります。
危機を逃れようとした女性受刑者達は、どうにか助かるための情報を得ようと奔走します。その過程で主人公は過去に刑務所内で起きた恐ろしい事件について知ることになり、そこから本当の恐怖が始まります。
懲罰房に隠された秘密とはなんなのか。そんなサスペンス&ミステリー要素を含んだ本格ホラー映画です。

予告映像はこちらになります。上記の公式サイトに公式TikTokへのリンクもありますので、そちらもぜひご覧ください。《女性刑務所のゆかいななかま》として登場人物の紹介動画などが投稿されています。


www.youtube.com

原作となった漫画『女囚霊 塀の中の殺戮ゲーム』は2009年から小学館の携帯コミックサイト「モバMAN」で配信されていた作品です。当時、自分は漫画家の実の妹とコンビを組んで《加藤山羊》という合同ペンネームで活動しており、こちらは自分達の2作目となる連載作品でした。

初めての連載となった『イノセントブローカー』は2006年から2008年にかけてビッグコミックスピリッツ増刊に掲載されており、次の連載で本誌を目指そうと意気込んでいた矢先に、同じ小学館の青年誌ヤングサンデーが休刊となりました。
ヤングサンデーの人気作がスピリッツに移籍してくるという状況で、新人が連載を勝ち取ることは難しく、次作は携帯サイトでの連載、そしてアクセス数が伸びなければ単行本は出ないと決まりました。それでも連載の企画が通っただけ、自分達は恵まれていたと思います(こんな背景もあって矢樹は「このまま漫画原作者として仕事を続けるのは無理かもしれない」という危機感から小説を書いて応募したりし始めたのです)。

『女囚霊』を連載していた当時、自分は2歳から5歳の3人の幼児を抱えており、そして妹の加藤山羊も2歳児を子育て中という過酷な環境でした。
毎回、怖さと面白さのクオリティを保つのは本当に大変でしたが、『女囚霊』は奇跡的にアクセス数を伸ばし、単行本を出してもらえることになりました。

このように素晴らしく怖いカバーデザインにしていただけたおかげで、2010年に発売後間もなく重版が掛かり、『女囚霊』は自分達の初めての重版作品になりました。
そしてさらに、実はこの頃に一度、映画化のお話をいただいていたのです。しかし2011年3月に東日本大震災が発生し、その影響もあってか実現することはありませんでした。

発売から10年以上が経って、まさか再び映画化のお話をいただけるとは思っていなかったので、編集さんから連絡をいただいた時は本当に驚きました。

現在、自分は小説家としての仕事がメインとなり、漫画原作の方はお休みしています。そして妹の加藤山羊は漫画原作者としてのデビュー作の準備中で、それぞれ忙しくしております。
あの頃小さかった子供達は高校生や大学生になり、それでもまだ自分達は物語を作る仕事を続けています。他に出来ることが無いからというのもありますが、それは諦めの悪い性格と、連載が決まるまで企画を出し続けるという、当時培った根性のおかげだと思います。
そして何より、応援してくださる読者の方、編集者さんやエージェントさん、家族に支えられて、ここまでやってこれたのだと実感しています。
本当にありがとうございます。そしてこれからも、よろしくお願いします。

『女囚霊』は加藤山羊と矢樹純にとって、そこから作家として生き残っていけるかの節目となった作品でした。
このたび、才能あふれる鳴瀬聖人監督に新たな命を吹き込んでいただき、素晴らしく怖い、心を波立たせる映画に仕上げていただいたことを、本当に嬉しく光栄に思います。

皆さま、ぜひ映画館に足をお運びください。