やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

メフィストで新連載始まりました

本日発送の「メフィストVOL.9」より、矢樹純の新連載となるホラーミステリー長編「撮ってはいけない家」がスタートします。

映像制作会社でディレクターとして働く主人公・杉田佑季(すぎたゆき)が、風変わりなアシスタントディレクターの後輩・阿南幹人(あなんみきと)とともに、ホラードラマのロケハンのために山梨県北部のとある集落の旧家を訪ねるところから物語は始まります。
その旧家にはある恐ろしい曰くがあるとされており、さらにはドラマの企画の関係者の周辺で怪異とも言える不可思議な事態が発生し、2人は《撮ってはいけない家》を巡る様々な因縁に巻き込まれながら、その謎と恐怖に立ち向かいます。

メフィスト」は会員限定で届く小説誌なので、ちょっと敷居が高いのですが、ご覧のように綾辻行人先生の館シリーズ最新作や有栖川有栖先生の国名シリーズ最新作を始めとする、とんでもなく豪華な連載作品が掲載されていますので、会員になって損はないと思います(在庫があればバックナンバーの購入も可能ですし、今号はwebでも2月末まで読んでいただけます)。

mephisto-readers.com

皆さま、この機会にぜひメフィストリーダーズクラブにご入会ください。

入会していただくと大人気作家さんのトークライブを視聴できたり、同じく人気作家さんのここでしか読めないショートショートが読めたり、さらにはこちらの素敵な《十角館マグカップ》のような限定グッズも購入できたりします。

長編では初となるホラーミステリー「撮ってはいけない家」、ぜひ多くの方に読んでいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

映画『女囚霊』本日公開です

加藤山羊×矢樹純原作の映画『女囚霊』が本日9/22(金)、いよいよ新宿バルト9ほか全国で公開となります。

joshurei.com

舞台はとある女性刑務所。女性受刑者達の間で「入った者は死ぬ」と噂される懲罰房に、殺人で服役中の受刑者が連れていかれ、そこから主人公をはじめとする同じ房の受刑者たちに、様々な怪異が降りかかります。
危機を逃れようとした女性受刑者達は、どうにか助かるための情報を得ようと奔走します。その過程で主人公は過去に刑務所内で起きた恐ろしい事件について知ることになり、そこから本当の恐怖が始まります。
懲罰房に隠された秘密とはなんなのか。そんなサスペンス&ミステリー要素を含んだ本格ホラー映画です。

予告映像はこちらになります。上記の公式サイトに公式TikTokへのリンクもありますので、そちらもぜひご覧ください。《女性刑務所のゆかいななかま》として登場人物の紹介動画などが投稿されています。


www.youtube.com

原作となった漫画『女囚霊 塀の中の殺戮ゲーム』は2009年から小学館の携帯コミックサイト「モバMAN」で配信されていた作品です。当時、自分は漫画家の実の妹とコンビを組んで《加藤山羊》という合同ペンネームで活動しており、こちらは自分達の2作目となる連載作品でした。

初めての連載となった『イノセントブローカー』は2006年から2008年にかけてビッグコミックスピリッツ増刊に掲載されており、次の連載で本誌を目指そうと意気込んでいた矢先に、同じ小学館の青年誌ヤングサンデーが休刊となりました。
ヤングサンデーの人気作がスピリッツに移籍してくるという状況で、新人が連載を勝ち取ることは難しく、次作は携帯サイトでの連載、そしてアクセス数が伸びなければ単行本は出ないと決まりました。それでも連載の企画が通っただけ、自分達は恵まれていたと思います(こんな背景もあって矢樹は「このまま漫画原作者として仕事を続けるのは無理かもしれない」という危機感から小説を書いて応募したりし始めたのです)。

『女囚霊』を連載していた当時、自分は2歳から5歳の3人の幼児を抱えており、そして妹の加藤山羊も2歳児を子育て中という過酷な環境でした。
毎回、怖さと面白さのクオリティを保つのは本当に大変でしたが、『女囚霊』は奇跡的にアクセス数を伸ばし、単行本を出してもらえることになりました。

このように素晴らしく怖いカバーデザインにしていただけたおかげで、2010年に発売後間もなく重版が掛かり、『女囚霊』は自分達の初めての重版作品になりました。
そしてさらに、実はこの頃に一度、映画化のお話をいただいていたのです。しかし2011年3月に東日本大震災が発生し、その影響もあってか実現することはありませんでした。

発売から10年以上が経って、まさか再び映画化のお話をいただけるとは思っていなかったので、編集さんから連絡をいただいた時は本当に驚きました。

現在、自分は小説家としての仕事がメインとなり、漫画原作の方はお休みしています。そして妹の加藤山羊は漫画原作者としてのデビュー作の準備中で、それぞれ忙しくしております。
あの頃小さかった子供達は高校生や大学生になり、それでもまだ自分達は物語を作る仕事を続けています。他に出来ることが無いからというのもありますが、それは諦めの悪い性格と、連載が決まるまで企画を出し続けるという、当時培った根性のおかげだと思います。
そして何より、応援してくださる読者の方、編集者さんやエージェントさん、家族に支えられて、ここまでやってこれたのだと実感しています。
本当にありがとうございます。そしてこれからも、よろしくお願いします。

『女囚霊』は加藤山羊と矢樹純にとって、そこから作家として生き残っていけるかの節目となった作品でした。
このたび、才能あふれる鳴瀬聖人監督に新たな命を吹き込んでいただき、素晴らしく怖い、心を波立たせる映画に仕上げていただいたことを、本当に嬉しく光栄に思います。

皆さま、ぜひ映画館に足をお運びください。

『幸せの国殺人事件』発売

矢樹純の最新刊となる長編ミステリー『幸せの国殺人事件』が本日、ポプラ社より発売されました。

自分の作品としては初めての、小学校高学年くらいの年代から読んでいただける小説です。
神奈川県藤沢市を舞台に、オンラインゲームを通じて仲良くなった中学生の3人組が、ある動画を見たことをきっかけに、地元の廃園となった遊園地を巡る事件に巻き込まれていきます。その事件の鍵となるのは正体不明の人物が制作したとされる幻のインディーゲームで、3人は事件の真相とともにゲームに隠された謎を解くために奔走する――そんな青春ミステリーです。

これまで自分は、青春ミステリーをほとんど読んだことがありませんでした。
友達が少なくホラー漫画とミステリー小説ばかり読んでいた自分は、当然のごとくあまり明るい青春時代を送ってこなかったので、小学生や中高生が仲間と協力して謎解きをするなどといった物語は、眩しすぎて受けつけなかったのです。

そんな自分がなぜ青春ミステリーを書くことになったのかというと、事の始まりはポプラ社の編集者さんから、ポプラ社のWEBマガジン『WEB asta』での連載のご依頼をいただいたことでした。

www.webasta.jp

編集さんはそれまで出していた自分の小説をデビュー作から全部読んでくださった上で、「中高生でも読めるミステリーを書いてほしい」とおっしゃいました。デビュー作からして因習の残る集落で連続殺人事件が起きるというドロドロしたお話で、さらには『夫の骨』や『妻は忘れない』といった嫌な話ばかりを詰め込んだ短編集を出している作家としては、正直「なぜ?」と思いました。

お話をいただいた当時、親として中高生を育ててはいましたが、若い人向けの作品は書いたことがなく、結構戸惑いました。
ですがその編集者さんは、自分の小説を「夢中で読める小説」だと評価してくださったのです。若い読者の方に向けて、夢中になって楽しめるお話を書いてほしい、と言っていただき、それならば書きたいとお引き受けました。

思えばポプラ社は自分がミステリー好きになるきっかけとなった江戸川乱歩の少年探偵シリーズを出している出版社であり、そして自分が長年ファンである平山夢明先生の作品の中で最も好きな『ダイナー』の版元です。

そんなポプラ社で連載をさせてもらい、小説を出版してもらえるというのは、本当に光栄なお話でした。

さらに、ちょうどその頃に読んだスティーヴン・キングの『スタンド・バイ・ミー』(映画は観ていましたが、恥ずかしながら原作の小説はこの歳になるまで未読でした)に心打たれたこともあり、この連載では、自分なりの『スタンド・バイ・ミー』を書こうと決めました。

小学生の頃に映画で観た時にはあまり理解できていなかったのですが、4人の少年達がそれぞれ抱えている葛藤や関係性が丁寧に、そして生き生きと描かれていて、夢中で読み進めました。この一夏の冒険はかけがえのない、取り戻せないものなのだと、読み終えて切なくなりました。

『幸せの国殺人事件』に登場する少年達も、それぞれ悩みや葛藤を抱え、時には衝突しながら、事件を追う中で成長していきます。その辺りも読みどころではありますが、もちろん自分はミステリー作家ですので、これまでの作品同様、盛りだくさんのサスペンスと謎を詰め込んだハラハラ&ワクワクするお話に仕上げました。
若い読者の方にも、大人の読者の方にも、3人の少年少女の一夏の冒険を夢中になって楽しんでいただければと思います。

www.poplar.co.jp

装画と挿絵の地図は、イラストレーターの芦刈将さんが描いてくださいました。こちら、細部まで描き込まれていて本当に素敵なので、ぜひ店頭でお手に取ってご覧いただきたいです。

広く、多くの方に読んでいただきたい作品ですので、皆さまどうぞよろしくお願いいたします。

入院しました

次女が今日は柔道の試合で早く出るので5時に起きる。昨晩、体調が悪いことを伝えてなるべく自分で起きるように言っておいたのだが、ちゃんと5時過ぎに自分で起きてきた。交通費と昼食代を渡してベッドで休んだあと、6時に送り出す。

一昨日から続いている腹痛は、病院で処方された薬を飲んでも治まる様子がない。だが昨晩37.3℃まで上がった熱は平熱になった。まだ病院は開かないのでトイレ掃除をしたり、昨日書かずに寝てしまった日記を書いたりする。洗濯機を回し、動くのが辛いので干すのは夫に頼んだ。ゴミ捨てもやってもらった。

昨日発熱しているため事前連絡が必要で、8時半、調べておいた病院に電話し、昨日までの症状を伝えて受診可能か尋ねる。ところがそこは土曜日は消化器内科の先生がお休みだとかで、#7119に電話すると良いと教えてもらえた。

さっそく電話して、まずは今日のうちに受診するべきかを相談する。相談員の方は「その症状なら早めに受診した方がいい」と病院案内に繋いでくれて、今日開いている消化器内科のある近所の病院を教えてもらえた。その病院に電話したところ、「昨日別の病院を受診しているなら、そっちに行った方が良いと思います」とやんわり断られた。

昨日受診した総合病院は、金曜の午後と土曜は消化器内科の医師がいないのだが、もうあちこち電話するのに疲れていたのでそこを受診することにした。病院に電話すると診てもらえるとのことで、すぐにバイクで向かう。昨日とは違う内科のお医者さんは幸いにも消化器が専門とのことで、血液検査と腹部のCT検査をしてくれた。

結果、憩室炎という腸の一部に炎症が起きる疾患で、即日入院するように勧められた。血液検査の結果でも炎症の数値がかなり高いとのことで、「相当痛かったでしょう」と気の毒がられた。一応、家族に相談させてほしいと答えて夫に電話し、家の方はなんとかなるとのことだったので入院が決まった。

入院前に必要だというコロナの抗原検査とレントゲン、心電図検査を受けてから一旦帰宅し、入院の荷物を準備する。出産以外で入院するのは初めてで何が必要か分からなかったが、パソコンなど仕事関係のものは忘れず詰めた。夫に送ってもらって病院に着き、入院に必要な書類を書いたあと、4人部屋の病室に案内される。カーテンが閉まっていたが、自分の他に2人女性の患者がいるようだった

入院期間は一週間程度とのことで、数日は絶食することになるので昼食は出なかった。昨晩は何も食べられず朝食もとっていないが、とにかく腹痛で食欲がゼロなので、そのこと自体は辛くなかった。入院着に着替えて妹の加藤山羊とエージェントさんに入院の報告をしたあと、抗生剤と栄養と水分の点滴を受けながら横になる。

しばらくして看護師さんがお医者さんからの指示を伝えにくる。トイレに行く以外はベッド上で安静にしていなければならず、そして水分は服薬時以外飲めないとのことだった。なかなかに厳しい。実際、そのあと起き上がってパソコンをiPhoneテザリングでネット接続できるように設定していたら、看護師さんに寝ていましょうねと優しく注意された。

仕方がないので寝転んで漫画『恋じゃねえから』3巻を読む。

終盤の熱い展開、とても良かった。そのあとは手帳に手書きの日記を書き、Kindleで怪談本を読んでいた。夕方、次女にLINEで試合の結果を聞くと、個人戦で3位、団体戦は準優勝とのことだった。退院したらご褒美に甘いものを買ってあげると約束する。

夕食が無いので特にイベントらしきこともなく、ちょっと変わったことといえば、点滴が空になったためにチューブに自分の血液が逆流して怖かったことくらいだろうか。すぐに看護師さんが気づいて新しい点滴に取り替えてくれた。

点滴は寝ている間もずっと受けていなくてはならず、消灯後も看護師さんが替えにきてくれていた。夜は途中になっていたスティーヴン・キングの『マイル81 わるい夢たちのバザールI』を読み、22時半頃に眠りについた。

※もしこちらの日記を読んで、「こういう日常のことが長々と書かれた文章を7日分、週1ペースで読んでみたい」と思われた方は、お試しで構いませんので、ぜひ無料メールマガジン《やぎのおたより》に読者登録をお願いします。

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再校ゲラを戻しポテサラを作り腹痛に襲われる

5時半起床。今日はジムに行くのでランニングは休みにした。起きてすぐ仕事。昨日赤入れを終えた『幸せの国殺人事件』の再校ゲラ、赤字に間違いがないか頭からチェックしていく。その合間に娘達と息子をそれぞれ起こす。

洗濯と朝食を済ませてその後も作業を続け、赤字のチェックが終わったところで、時間経過について確認する。記述とカレンダーとを照らし合わせたところ、このままだと一週間近いずれが出てしまうことが分かり、起点となる日を前倒しにした。

最後の修正をして10時20分に赤入れ完了。ゲラを揃えて封入したあとは身支度をして荷物を持ち、バイクで駅前に向かう。まずはコンビニでゲラを発送し、それからジムへ。マシンのトレーニングのあと、トレッドミルで15分掛けて2kmをゆっくり走った。

スーパーや洋菓子店で買い物して帰宅。昼食を済ませたあと、メールの返信をしてから妹の加藤山羊に電話して近況を報告する。それと仕事の話も。あちらもかなり忙しくなってきたようで、さらに新しい仕事も頼まれているらしい。お互い、なんとか夏休みを乗り越えようということで通話を終える。

そのあとは副菜作り。大きい仕事が一件終わったので少し手の込んだものをと、じゃがいも(大)を10個使ってタッパーいっぱいにポテトサラダを作った。

作業しながらAudibleで川上未映子先生の『黄色い家』を聴いていたのだが、この作品、ナレーターのセリフの読み方がとんでもなく上手い。大内櫻子さんという方なのだが、特にヤバい女のセリフが本当にヤバく聴こえる。

その後は一休みして横になっていた。朝から胃痛がしていて、市販の胃薬を飲んだのだが、断続的な痛みが治まらない。明日になっても治らなければ病院に行った方がいいかもしれない。

夕飯はオムライスを作った。最近、フライパンが焦げつくようになってしまい、包むのに大失敗したので食後、楽天で新しいフライパンを注文した。ちなみに自分は和平フレイズのフライパンが気に入っていて、これの深型28cmサイズを2年おきに買い替えてずっと使っている。

子供達にオムライスを食べさせて自分は晩酌。ポテトサラダの他に買ってきた生春巻きやチキングリルなどの少し良い惣菜を食べつつビールを飲み、再校を終えた打ち上げをした。それと作品の中で登場人物達がエクレアを食べるシーンが出てくるので、買ってあったのを子供達とデザートに食べた。

(※こちら、その後無事に発売となりました。ぜひどんなシーンか読んでいただければと思います)

漫画『ホテル・メッツァペウラへようこそ』1巻と『クジマ歌えば家ほろろ』1巻をそれぞれ読み、22時半就寝。

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映画とランチへ

5時10分起床。お弁当を作って娘達を起こす。朝から出かけるのでランニングは休みにしてメルマガを書き、息子を起こしてから洗濯物を干した。

身支度して8時過ぎに家を出て、ゴミ捨てしてバス停に向かう。今日は友達と映画に行く約束をしていた。電車で渋谷へ出て、渋谷パルコへ。早く着き過ぎて中に入れず、炎天下でしばらく待つことになった。

友達と合流してチケットを発券してアイスコーヒーを買い、席に着く。先週観るはずだった『マルセル 靴をはいた小さな貝』を観た。

marcel-movie.asmik-ace.co.jp

予備知識を入れておらず、ストップモーションアニメだと思って観始めたのだが、実写とストップモーションアニメを組み合わせた作品だった。可愛いだけでなく、ストーリーもきちんとドラマがあって良い映画だった。

映画館を出て駅へ戻り、山手線で新宿へ。ランチの予約をしていた歌舞伎町のカフェに向かう。TOHOのビルの前まで来ると警察官が何人もいて、規制テープが張られていた。パトカーも停まっている。何か事件が起きたのだろうかと遠巻きに眺めながら通り過ぎようとしたら、先に気づいた友達がビルの上階を指差した。ゴジラの横に、人の足が見えた。

その瞬間を目撃してしまわないように、急ぎ足でカフェに向かう。今見たものについて考えないようにしてランチのコース。スパークリングワインで乾杯し、前菜やサラダ、ローストポーク&チキンやパスタなど美味しいものを食べつつ、先週までに起きたつらい出来事について話した。なかなか打ち明けられる相手がいなかったので、聞いてもらえて大分気持ちが楽になった。

先ほどゴジラの隣にいた人はその後、無事に保護されたとネットのニュースになっていた。食事を終えたあとは新宿の地下街を散歩しつつおしゃべりしたり、お店を覗いたりする。16時過ぎに駅で別れて横浜へ。最寄駅のスーパーで買い物して18時過ぎに帰宅した。

メールの返信をしてから夕食。昨日、鶏手羽元の煮物をたっぷり作っていたのを温め直して食べた。夜は『正反対の君と僕』3〜4巻を読み、23時就寝。

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読み聞かせと七夕と

5時20分起床。高校が午前授業のためお弁当作りは無し。朝から忙しかったのでランニングは休んだ。メルマガを書いたあと、高3長女と高1次女を起こす。

一週間分のメルマガの見直しをして配信予約したあと、大学1年の息子を起こして古紙をまとめて回収に出す。洗濯機を回して干すのは夫に頼み、朝食と身支度を済ませてバイクで家を出た。近くの駐輪場に停めて小学校に向かう。

今日は絵本の読み聞かせボランティアの当番の日だった。3年生の教室で『フォックスさんのにわ』(作 ブライアン・リーズ/訳 せなあいこ)を読む。ちょっと重い話ではあるのだが、怖い庭の場面やラストの展開など、楽しんでもらえたようだった。

読み聞かせを終えて図書室に集まり、ボランティアの定例会。振り返りをしたあと、ありがたいことにメンバーが増えたので、相談しながら当番表を修正する。それから図書室の季節のディスプレイの制作。黒の模造紙に折り紙を切って作った花火を貼り付けるのを手伝った。自分は不器用でセンスも無いのだが、他のお母さん方が上手なので、短時間で素敵なものが仕上がった。

10時過ぎに解散し、そのままバイクで買い物してきて11時帰宅。そこからは今月寄稿予定のホラー短編の初校ゲラの赤入れをする。2ページ進んだところでお昼を食べてすぐ仕事に戻り、そこからは休憩無しで集中して作業した。結構頭を使う箇所もあったがなんとか16時半に完成。見直してスキャンする。

スキャンの作業をしながら妹の加藤山羊とハンズフリーで電話。家族のことや自分の困り事を相談する。電話とスキャンが終わったところで最後の見直しをして担当さんに送信し、ようやく一休みできた。

しばらくTwitterやネットのニュースなど眺めたあと、長女と一緒に七夕飾りを作る。今回、長女がやたらと手の込んだ飾りを作ってくれて、笹がゴージャスになった。

それから気力を振り絞って台所の掃除。Audibleで宮部みゆき先生の『名もなき毒』を聴きながらシンクを磨き、続けて夕飯の支度をする。

七夕なのでそれっぽいメニューをと、焼きうどんを作った。本当ならそうめんが定番なのだろうが、そうめんを茹でるのが苦手で過去に何度も失敗しており、だったら原材料は同じ小麦だし、家族の好きなメニューにしようと思ったのだ。

自分はまだ仕事があったので家族に先に食べさせてメールの返信。内容を確認したり、コメントを考えたりしなければならず、全部終わったのは20時過ぎだった。夕飯兼晩酌にしてビールを飲みつつ漫画『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』20巻と『初老の娘と老母と老猫』を読み、七夕デザートに買ってあった水まんじゅうを食べて23時就寝。

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その日のこと

先週から、自分も面識のある人の安否が分からなくなっていた。昨日の夕方、その件で説明があると電話があり、昨晩は断続的に目が覚めてよく眠れなかった。
5時20分に起きて娘達と息子を順番に起こす。朝から出かけるのでランニングは休んだ。朝食を済ませて身支度をして7時前にバイクで家を出る。

駅前にバイクを停めて最寄駅へ。待ち合わせをしていた人達と合流し、呼び出された場所へと向かう。関係者が集まる部屋へと通され、しばらく待ったところで代表者から報告を受けた。安否の分からなくなっていた人は、先週のうちに亡くなっていた。ご家族の意向で報告が今日になったとのことだった。

「亡くなった」ということ、また葬儀は先日ご家族だけで済ませたということ以外、理由も状況も何も話せることはないとのことで、報告は終わった。このあと関係者以外にも事実を公表するそうで、一人だけ職員が残り、それまで自分達は別室で待機することになった。最初はみんな無言で泣いていたが、徐々に落ち着いて職員の方に今後のことを質問したり、亡くなった人のことを話したりしていた。

待機する時間を終えて、呼び出された人達と連れ立って帰る。最寄駅まで戻り、バイクでスーパーに寄ってから帰宅。仕事関係の方や親しい人にメールやLINEをしたあと、加藤山羊にも電話して状況を報告する。それから亡くなった人のご家族に、返信不要と添えてLINEでお悔やみを伝えた。

各所への連絡を終えてぼんやりしていると学校から電話があり、長女が体調を崩したので迎えに来て欲しいと言われる。車で高校に向かい、午前授業だったので次女もついでに乗せて帰った。帰る頃には長女も少し元気になって食欲もあるとのことだったので、3人でマックでお昼を食べて行く。

亡くなった人のご家族から、丁寧な返信が届いた。周囲を動揺させないようにと報告が遅れたことへのお詫びと、これまでのお礼が書かれていた。自分からもご家族の方の気づかいと、亡くなった人にお世話になったことへのお礼を伝える。やり取りをしながらご家族の気持ちを思い、胸が詰まった。

その後はメールやLINEの返信をしたり、以前撮った亡くなった人の写真や動画を見て涙していた。夕飯は今日も簡単に、レトルトのハンバーグにアボカドと目玉焼きを載せたロコモコ丼にした。夜は『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』を18巻まで読み、夫が長女の自転車がパンクしたのを修理するというのでチューブを外す手伝い(と言ってもガレージが暗いので手元を照らしていただけだが)をして23時就寝。

締切を1年間違える

5時10分起床。お弁当を作って娘達を起こし、玄関前のモッコウバラの伐採した枝をまとめてゴミ捨てしてからランニングへ。昨晩の『深夜の馬鹿力』を聴きながら、いつものコースで2.6km走ってくる。

戻ってきて学校のプリントと郵便物の整理をして息子を起こし、日記とメルマガを書いて洗濯と朝食。そのあとはアイスコーヒーを淹れて仕事を始める。

昨日に続き、来月書く予定の短編のプロット。まだ中盤以降が何も浮かんでいないので、アイデアを書き込んだノートを眺めながら繋がる断片を探す。

昼にテレワークの夫に誘われてなか卯で昼食。鶏天すだちおろしうどん(小)を食べたあと、スーパーと薬局で買い物してくる。帰宅後はまた仕事に戻り、プロットを考える。

15時くらいにメインのトリックが浮かび、実際に使えるか調べ物をして、なんとかなりそうだと分かったのでWordで清書を始める。そこからは集中して、夕飯の支度をした以外は休憩無しで書き続け、20時に原稿用紙20枚のプロットが完成。見直して編集さんに送る。

メールの返信をしてから遅い夕食。今日はモウカザメのムニエルにした。今月締切の仕事を全部終わらせた打ち上げに発泡酒を飲みつつTverで『水曜日のダウンタウン』を観ていたところに、先ほどプロットを送った編集さんからメールが届いた。

なんと自分が来月締切だと思っていたこの短編、締切は2024年の7月だったのだ。依頼をもらったのが昨年のことで、確かに企画書にも編集さんのメールにもはっきり2024年と書かれているのだが、数字に弱い上にそこまで先の仕事を受けたという経験があまり無く、いつの間にか今年書くものだと思い込んでいた。

編集さんに平謝りの返信をしたあと、エージェントさんにも勘違いを報告する。幸いというか救いだったのは、来月以降、別の仕事が重なって夏までのスケジュールが相当きついことになっていたので、この短編を書くのが先になるなら、自分としてはとても助かるのだ。その点では気が楽になりながらも、心底驚いた出来事だった。0時就寝。

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炊飯器でカオマンガイ

5時10分起床。お弁当を作り、高3長女、高1次女を起こしてランニングへ。Audibleで逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』を聴きながら、いつものコースで2.6km走ってくる。

大学1年の息子を起こし、メルマガを書いて1週間分を見直して配信予約する。洗濯と朝食のあと、コーヒーを淹れて仕事スタート。今月締切のホラー短編の原稿を書く。

昨日の時点で64枚まで書けたのだが、この枚数でまだ謎解き部分が始まったばかりで(ホラーだが推理パートがあるのだ)、まずは頭からざっと見直して余計なセリフや展開を削りつつ手直ししていく。11時まで掛かって2枚ほど減らせたところで続きを書き始めた。

13時過ぎに67枚で【了】をつけ、それから昼食を済ませて身支度してノートパソコンを持って外出。今日は車の定期点検の予約を入れていた。車を預けたあと、ロビーのテーブルで無料のお茶を飲みながら仕事の続き。見直しつつ、さらに削れるところを削っていく。

今回のホラー、ミステリーを強めにしたところ、プロットがかなり入り組んだものになり、詰め込み過ぎた感があった。編集さんからも、もっとホラーを強めてほしいという意見をもらったので、プロットを修正してホラー要素を加えることになった。

新たなエピソードが足された分、ミステリーの展開のどれかは削ることになるだろうと思ったのだが、書き上げてみたらホラーシーンが増えたのに、当初のプロットのアイデアが全部入っている。もったいない精神が強すぎなのだと思うが、どうにか1枚削って66枚に収まった。

見直しが終わったところで点検も終わり、車を受け取って帰りに買い物して16時帰宅。原稿を編集さんに送ったあと、夕飯の支度と台所のシンクの掃除をしつつ『同志少女よ、敵を撃て』を聴き終わる。印象的な場面や登場人物への思い、そして考えたことがたくさんあって、感想を書くのが難しいのだが、様々な視点での葛藤を描きながら、小説としての面白さが何より凄かった作品だった。

その後は夕方まで読書。まだ読めていなかった『本格王2023』、白井智之先生の「モーティリアンの手首」から読み始める。三人(?)のやり取りも、絵を想像しながら読むのも楽しく、小説って自由でいいなあと幸せな気分になった。

第二節まで読んだところで夕食。今日は炊飯器でカオマンガイを作った。簡単で美味しいとラジオで聴いて、いつか作ってみようと思ってたのだ。炊いたあとに鶏肉を切ったり、タレのレシピが複雑だったりとそれなりに手間が掛かったが、確かに肉が柔らかく仕上がって鶏の出汁が染みたご飯も美味しくて、家族に好評だった。

食後は漫画『七つ屋 志のぶの宝石匣』16巻と『望郷太郎』9巻を読んだあと、「モーティリアンの手首」を読み終わる。ミステリーとしても面白くて大満足だった。以前読んだ『Jミステリー2023』収録の「大きな手の悪魔」と同じシリーズなのだろうか。いつか単行本でまとめて読みたい。23時半就寝。

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