やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

蛭子+根本展&会田誠展

今日は友人のT妻さんと展覧会に出かけた。まずは勝どきの蛭子能収根本敬http://www.shopbtf.com/at/ebisu_nemoto.html
会場は蛭子ゾーンと根本ゾーンに分かれているのだが、蛭子さんの絵が健常者の描いたものに見えるほど根本先生の展示が凄まじかった。普通、展覧会などでアートに触れると元気をもらえたり創作意欲が湧いたりするのだろうが、根本先生の作品にはこちらのパワーを根こそぎ奪われたあげく、空いたところにとても嫌なものを注入された、という感覚がした。幸い自分は嫌なものを書くことを生業としているので、非常に有意義な時間が過ごせたと思う。

毒が回ったので六本木のカフェでいい感じのものを頂いて休憩。
次は六本木ヒルズ森美術館会田誠展へhttp://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/index.html


森美術館は初めて来たのだが、チケットが展望ラウンジとセットになっていたので高所恐怖症にはたまらない風景を堪能できた。
自分は会田誠を『ミュータント花子』と犬とキングギドラで知ったので、とにかく酷いものを描く人という認識でいたのだが、『紐育空爆之図』や『灰色の山』など数々の酷くないのに圧倒される作品を前にして、こんな凄い人だったのかと今頃になって理解した。しかし最後の方には当たり前のように『ミュータント花子』と犬シリーズと超巨大なキングギドラが展示されており、そこがどうして地続きなのかと、アートというものがよく分からなくなった。元気がもらえたのは確かなのだが。

写真撮影が許されていた『考えない人』(※こちらはあまり酷くない方のアート)