やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

GHQと祖母

ieyagi2005-10-22

買ってもらった現品処分のベビーシート


7時起床。雨。起きたのは7時だが、5時くらいから父親の行動で数回起こされる。
自分と息子が寝ている和室には父のタンスが置いてあり、父はこの日6時に家を出ることになっていた。そんな早朝に部屋に出入りされて息子が目を覚ましたら可哀想だと母が父の着替えを一式用意して置き、和室には入らないようにと言ってあった。しかし父は基本的に人の話を聞いていないので、居間に置いてある着替えを無視して何度もタンスを開け閉めしては服や下着を取り出していた。その内の1回はシャワーを浴びたあとだったらしく全裸で部屋に入って来た。
朝食は昨日スーパーのパン屋で買ったさつまいもパンと牛乳。午前中は荷物の片付けと洗濯をして息子を朝寝させる。家の敷地の隣に消費者金融のキャッシュディスペンサーがあるのだが、そこに用事があるらしい100kg超の巨デブのスーツ姿の男が携帯電話で「いやいや、その車は乗ったままでいいから」などと大声で仕事(?)の話をしており、息子はなかなか寝なかった。
1時、母親が半日勤務から帰って来たのでちょうど起きた息子も一緒に焼き干ラーメンを食べに行き、それからベビー用品を売っている店に行く。
青森には2ヶ月以上居ることになるので、息子のためにベビーシートとベビーカー(これは雪が降るまでしか使えないけど)が必要になった。自分はレンタルかリサイクルショップで揃えようと思っていたのだが、田舎なので品揃えがとても悪いらしい。それであちこちの店を回るのが面倒な母は「お父さんにお金を出させて新品を買おう」と言い出し、ベビー用品店で買うことになったのである。母が「どうせなら良い物を」と店員が勧めるままに最新型の高いのを買いそうになっているのを止め、型が古くて大きくて扱いづらい安いベビーカーと現品処分で安くなっているベビーシートを買う。
夕食の買い物(きのこシチュー専用のルーと鶏肉とシメジとエリンギとブロッコリー)をして4時帰宅。自分も母も買い物で疲れたのでバイトから帰って来た妹に「アンタのきのこシチューは美味しいから」と言ってきのこシチューを作らせる。その後妹は6時からまたバイトなので、シチューも食わずに出掛けて行った。
先に風呂に入ってから7時夕食。シチューとトマトとキュウリとカボチャの煮物ときのこの佃煮と菊のおひたし。
母方の祖母の話を聞く。借家住まいで財産も無く給料の安い工員(しかもパチンコ好き)だった祖父の所に嫁いだ祖母は、苦労して田んぼや畑を耕して野菜を売りに歩き、更に工場でも働いて家計を助け、最終的に子供6人を立派に育てて一軒家を建てた、ということをこれまでに聞かされていた。しかし自分の知っている祖父母の家はかなり大きい家で敷地内にアパートまで持っており、工場勤務と野菜を売った収入だけでそんなに稼げるものなのか、と疑問に思っていたのである。
実は、そっちの収入よりも大きかったのは「土地を売ったお金」だった。祖母は戦時中から地主に土地を借りて、かなり広い田んぼと畑を1人で耕していた。それが戦後、GHQによって農地改革というのが行われ、農地が地主ではなく、そこを耕している小作人の物になったのである(そう言えば日本史で習った)。祖母はその土地をタイミング良く高い値段で売り、売ったお金で家とアパートを建てて家賃収入で暮らせるようになったのだった。現在は完全にボケて「ブッシュが日本に爆弾を落としに来る」などと言っている祖母だが、ちゃんとした良い老人ホームに入ることが出来たのはアメリカのおかげなのである。
9時、息子を寝かし付けてから牛人間とビデオチャットの設定をする。青森に居る間も息子の顔が見たいからと牛人間がライブカメラをセットで買ったのだ。ちょっと画像が粗いが何とか会話も出来るようになったので、明日息子が起きている時にまたやってみようと話す。その後、梨やブドウなどのデザートを食べ、ネットして12時就寝。