やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

建てる気も無いのにね

今日は牛人間が通院(帯状疱疹の治り具合を診る)のために有休を取っていた。皮膚科から帰って来て、暇だったので町田の方にあるショッピングモールに車で出掛け、新しいスニーカーを買って貰った。最近物件の内見で靴を脱ぐことが多いのだが、自分の普段履いているスニーカーは6年前に買ったもので穴が開いているのである。不動産屋も「お前は家なんかより靴買えよ」と心の中で思っていたに違いない。

ショッピングモールで昼食を済ませ、帰る途中に2箇所のモデルルームに寄った。片方は地元の工務店、もう片方はハウスメーカーのものである。どちらも注文建築を請け負う会社なのだから中古物件を探している自分達には縁が無いのだが、まあ暇だったのだ。

工務店の営業はベテランらしい社員で、一目で「これは客じゃないな」と見抜いたのだろう。あまり説明もせず、「何か聞きたいことがあったら呼んでください」と事務所に引っ込んでしまった。しかしハウスメーカーの営業はまだ入社1年目だという若い男で、買う気も無い自分達に一生懸命説明をしてくれて気の毒だった。

団地の駐車場に車を入れようとしたところ、駐車場入り口の電柱に売地の広告が貼ってある。こうやって電柱に広告貼るのは多分違法でそんなことをする不動産屋は多分悪い人なのだが、価格が安かったのと今住んでいるところの近所なのが魅力だったので家に帰ってから電話で問い合わせてみた。そうしたら広告に書いてある価格の土地は売れてしまっていて、もっと高いのなら残ってますよと言われる。オトリ広告だったのかもしれない。さすが悪い人。

ところで、牛人間も自分も(自分達と会ったことのある人は分かると思うが)大人の会話が出来ない人間である。自分のことをそういうふうに言うのも嫌だが、普通の人が自分と話をしたら5分以内に「こいつおかしい」と感じることだろう。こんな障害を抱えた自分が家を探すのは結構大変なことで、今日もハウスメーカーの男から「ヤバイ客が来ちゃったなー」という困惑ムードを感じたためその場を取り繕おうとしてますます相手を引かせてしまった。普通の大人のように会話する能力が、切実に欲しい。