やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

岡山肉戦争

晴れ。朝食はトーストとウインナーとレタスとヨーグルトとイチゴとブルーベリー。食後、牛人間のおばあちゃんが入所している施設に顔を出しに行く。お父さんの話では結構認知症が進んでいるということだったのだが話してみたら全然しっかりしていた。初対面の次女を抱っこして、「ほんに色が白いわ〜」などと褒めてくれた。同じことを繰り返して話したりはしていたが、それ以外は本当に普通に見えた。
そのあと、スーパーで夕食(ベランダで焼肉をする予定)のための肉を買う。この店ではステーキ肉を凄く安い値段で出すというタイムサービスがあり、そういうのが大好きな牛人間がそれに並んでいた。ちなみに自分やお父さん、お母さんは「いくら安いからって並んでまでは・・・」というタイプなので、少し離れたところからその様子を見ていた。
バックヤードの扉が開き、肉担当の人がステーキ肉のトレイを持って来ると、並んでいた人達は並んでいた順番など関係無く一斉に肉に殺到する。牛人間は「1人1パックまでだから、みんなの分も合わせて3パックは取る」という言葉通り、すばやく3パックの肉を手に入れた。
しかし、牛人間の近くにいた客のオヤジが「1人1つだろ!」と叫んで牛人間が持っている肉を奪おうとする。牛人間はオヤジに取られないように肉を頭上に持ち上げつつ「4人で来てるんです!」と釈明したがオヤジは人の話を聞かず、牛人間の腕を掴んで引っ張り、持っている肉を取り上げようとする。絶体絶命である。
人は追い詰められた時にこそ、その真価を発揮すると言うが、牛人間がその時取った行動は、3メートルほど離れた所にいた自分の家族に向かって、発泡スチロールのトレイに入った肉を思いっきり放り投げるというものだった。肉は見事に自分とお母さんの足元に落ちたが、ラップが破れたりトレイが割れたりしていた。お母さんと自分とでその無残な肉を拾っていると、知らないおばさんがサッと一番大きな肉を拾い上げ、「これは貰うておきます」と言って去って行った。岡山は本当に怖いところだ。
10時半に帰宅し、子供を近所の楠を見に連れて行ったりする。昼食は冷やし中華。そのあと牛人間の友達と一緒にドライブに出掛け(上の子2人は置いて行った)、倉敷の革製品の店や変わった雑貨を売っているレンタルビデオ屋を見て回る。
家に帰り、風呂のあとベランダで焼肉。久しぶりに良い肉をたくさん食べる。食後、明日は子供の日だからとお母さんが買っておいてくれたケーキを食べ、録画してあった『たかじんのそこまで言って委員会』を見て寝る。この番組、初めて見たのだがとても面白かった。関東では見れないんだろうか。