やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

悪いニュース(1)「職を失う」

6時20分起床。晴れ。朝食はハムチーズトースト、ほうれん草ポタージュ、ミルクコーヒー。洗濯して上の二人を幼稚園に送ったあと、野良ヤギに電話。次回作のシナリオのスケジュールの打ち合わせのあと、色々家庭の愚痴を聞いて貰う。次女を連れてスーパーで買い物して来てから11時、早めに昼食。スーパーの惣菜コーナーのフライドチキンと、きんぴらごぼうの残りと野菜サラダの残り。それから、今日は係決めの話し合いがあるので幼稚園へ。
息子の幼稚園では行事の時に保護者が手伝いをする決まりになっていて、必ず1回はどれかの行事を手伝わなくてはいけないのである。去年は1回で済んだのだが、今年は長女も入園したので2回やらなくてはいけなくなった。それだけでも大変なのだが、自分は幼稚園の行事の中でも別格の扱いとなっているバザー(不用品を売るだけではなく手作りのお菓子や手芸品や軽食の販売もする、かなり大規模なもの)の実行委員にまでなってしまった。バザーの実行委員に立候補するのは大抵、明るく積極的なお母さんなのだが、全く正反対の自分がどうしてそんなものになったかと言うと、仲の良いお母さん達が立候補したため、じゃあ自分もと手を挙げたのである。何て消極的な理由だ。
このバザーの実行委員というのは、強制では無いのだが在園中に1回くらいはやっといた方が良い、という暗黙の掟があるらしく、どうせ1回やるのなら仲の良いお母さん達と一緒にやった方が気を遣わなくて済む、という打算もある。自分の場合、下の子がまだ1歳だし、一応仕事もしているので今年はまだ難しいかと思ったのだが、実際に去年の実行委員の人の話を聞いたら同じように下の子がいたり、仕事をしている人でも出来たそうなので、多少は大変かもしれないが何とかなるだろう。
保護者会のあとは子供を連れて帰宅し、おやつを食べさせてから、帰省の荷物をまとめたり、部屋の片づけや掃除をしたり。今晩横浜を出て牛人間の実家のある岡山に向かうことになっているので慌ただしい。作業の合間にメールチェックをしたら、校正の仕事の受注元から『重要なお知らせ』が届いていた。
ここ何ヶ月かで発注件数が半分くらいに減った上に、発注の担当者の人数まで半分に減ったので心配はしていたのだが、自分が仕事を受けている部署が9月一杯で無くなるそうである。それに伴い、自分が受注している仕事も当然無くなる。一応別の仕事を紹介することも出来る、とメールにはあったが、そちらは今までと業態の違う部署なので、自分の専門と違う仕事だったり、発注件数の調整をしてもらえない可能性があるらしい。その場合は仕事を請け負うことが難しいので、自分は秋から無職になる。
この仕事を受注している会社には、6年前にアルバイトで入社した。働き出して半年程で今回と同じように仕事をしていた部署が無くなり、同じ会社の別の部署に紹介して貰ってそこで1年働いた。そして子供が産まれて一度退社したあと、在宅で出来る仕事を回して貰ってもう4年以上続けてきたのだが、ついにこの会社との縁が切れる時が来たのかもしれない。これまでの人生で一番付き合いの長い会社だったので、収入が無くなるという現実的な恐怖の他に、寂しいという感傷的な気持ちもある。しかし落ち込んでいる時間は無かったので、荷造りと掃除を続けた。
夕食は冷凍庫のひき肉と冷蔵庫のサラダの残りでタコライスを作った。残ったご飯は刻んだきんぴらごぼうを混ぜたおにぎりにして持って行くことにする。牛人間は20時前に帰宅。牛人間の夕食が終わったあと台所の掃除をして車に荷物と子供達を積んで戸締りして、21時半に家を出た。
牛人間が今回はあまり眠くならず元気だったので、浜名湖まで交代無しで行ってくれた。その後、自分が滋賀県の土山まで2時間くらい運転し、牛人間に運転を代わったあとはウトウトしていたらもう兵庫県に入っており、外も明るくなってきていた。