やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

『デス・プルーフ in グラインドハウス』

クエンティン・タランティーノ監督の『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007年 アメリカ)は、ジャンルに分けることが難しいが多分スラッシャー映画でありカーアクション映画だ。“グラインドハウス”というのはB級映画を2〜3本立てで上映する映画館のことだそうで、グラインドハウスで上映される映画のフィルムはたくさんのグラインドハウスを回される中で傷が入ったり途中でリールを紛失したりということがあったらしい。この映画ではそういう部分もあえて再現されている。
で、画面に縦に入る線なんかは演出なんだろうと思って観ていたのだが、途中で映像が止まってしまってかなり飛んだところからまた始まったりと、随分観づらいのでこれはさすがに変だと思ってディスクを確認したら、本当に傷が入っていた。幸い傷によって観れなかったのは前半部分が主だったので後半の超本物志向のカーアクションは全て楽しめたのだが。
殺人鬼役のカート・ラッセルが本当に渋くてカッコいいので、その分後半の展開がたまらなく良かった。特にラストは最高である。DVDを返しに行った時に傷が入っていてきちんと観れなかったと話したら、じゃあ代わりに他の映画を無料で借りて良いと言われたので、これの2本立てのもう1本の方である、ロバート・ロドリゲス監督の『プラネット・テラー in グラインドハウス』を借りた。これも凄く良かったので後日レビューを書こうと思う。