やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

最新長編ミステリー『がらくた少女と人喰い煙突』Kindleにて発売

本日、矢樹純の最新長編ミステリー『がらくた少女と人喰い煙突』Kindleより発売されました。こちらは2012年に発売された自分の作家デビュー作『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』
Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

(宝島社)の桜木シリーズの続編です。
実はこの作品を書き上げたのは2年前の2013年なのですが、前作『Sのための…』が信じられないくらい売れなかったため、様々な条件をクリアできず、刊行することができませんでした。
他の出版社で出してもらうことも考えたのですが、シリーズ物となると難しいだろうということで(そして出版社に原稿を持ち込むなどの営業的なことが極端に苦手なために)、パソコンの中で2年間塩漬けとなっていました。
しかしこの夏、急に思い立って初めてのKDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)――作者自らが電子書籍を出版するというアレをやってみようと決心し、夏休みの帰省や子供達の世話、自由研究の手伝いの合間を縫ってKDPのやり方を勉強し、692枚に及ぶ原稿の修正と校正を終えて、ついに出版することができました。
『がらくた少女と人喰い煙突』は、究極の“非”断捨離系女子である《強迫性貯蔵症》少女・楠陶子《盗視症》探偵・桜木静流が活躍する孤島ミステリーです。
瀬戸内海に浮かぶ、ある特異な歴史を持つ孤島――《狗島》を舞台に、《人喰い煙突》と呼ばれる火葬場の煙突の下で見つかった首なし死体の謎を解く、という王道の本格長編ミステリーとなっております。
続編ではありますが、前作を読んでない方でも全く問題なく楽しめる内容ですのでご安心ください。
KDPでは価格を自分で設定できるのですが、今回は編集者の方の手が入っていないということで、前作の半額以下の300円で販売させていただきます。原稿用紙の枚数でいえばこちらが約1割増しの分量となっており、さらに(作者自ら言うことではないですが)前作以上にかなり手の込んだ謎を詰め込んだ楽しい作品となっておりますので、コストパフォーマンスの上でも大変お勧めです。
Kindleをお持ちでない方も、無料のKindleアプリをインストールするだけでお手持ちのiPhoneやその他のAndroid端末、タブレットなどですぐに読むことができます。
本作は矢樹純らしいドロドロした濃くて嫌な要素満載の本格推理物でありながら、意外なことに女子中学生の夏休みの爽やかな冒険譚としてもお楽しみいただけますので、夏の終わりに読むのにぴったりの作品となっております。
ぜひ皆様、お求めやすい価格となっておりますので、軽い気持ちでダウンロードしてお読みいただければと思います。そしてお読みいただいた方、感想をいただけましたらとても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
(初めてのKDP体験談として、自分の場合、Wordで作った縦書きの原稿をアップロードする形を取ったのですが、ルビは問題ないのに傍点が消えてしまっていて、その点が少し残念です。可能ならいずれ修正したいと思います)