やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

息子はこの日、大きな葉っぱに乗る夢を見た

ふと目を覚ますと6時50分だった。牛人間を起こし、「どうして目覚ましをかけないのか」と慌てて身支度しながら非難する。お互い、目覚ましを相手がかけたものと思って寝てしまったのだ。子供達を着替えさせて車に荷物を積み、7時半に家を出る。天気は晴れ。ちょっと風が強い。朝食は、車の中でおにぎりを食べる。
息子が生まれる前に自分と牛人間とで伊豆に一泊旅行をしたことがあり、その時立ち寄ったバナナワニ園で小さい子供がゾウガメに乗ったりオオオニバスの葉に乗ったりしているのを見て、「子供が生まれたら連れて来て乗せよう」と話していたのだが、次女も大分育ってきたし、牛人間の有給も余っているので平日に日帰りで行ってみようということになった。しかし、昨晩ネットで調べてみたらゾウガメに乗るのは日・祝日しか出来ないようで、それは残念だが、まあオオオニバスに乗れればいいやと思っていた。
寝る前にはいつも布団の中で子供達に自分が作ったお話をしてやるのだが、昨日は「○○(息子の名前)君と○○(長女の名前)ちゃんは、池に浮かんだ大きな葉っぱに乗りました」という話をした。息子は「えっ!?どうして乗っちゃうの!?」と驚いた。伊豆に向かう車の中で、息子に「これから行くバナナワニ園では大きな葉っぱが池に浮かんでいて、それに乗れるんだよ」と教える。息子は「本当に乗れるの!?」と目をキラキラさせて喜んだ。
海岸線沿いの山道からは太平洋が見える。凄く高いところから、凄く広い海を見るのはとても気分が良かった。

しかし狭いカーブが続いているのに運転している牛人間が「うわー! いい景色だね!」とよそ見をするのが怖くて途中からは「前見て運転して!」と注意してばかりで景色を見るどころではなかった。
13時にやっとバナナワニ園に到着。まずは分園のフルーツパーラーの上の展望台で弁当を食べ、それから分園の中を見て回る。ゾウガメはいたが、やっぱり触ったり乗ったりは出来なかった。ここではレッサーパンダやフラミンゴやバナナの木などを見て、それからオオオニバスとワニが見れる本園に向かう。
まずは嫌というほどワニを見る。

シロワニというのがやたら大きくて不気味だった。息子はワニを怖がり、長女はもう飽きていて、二人ともワニ園を楽しむ雰囲気ではなかったのだが、オウムが「おはよう!」と話したのにはビックリして、「あの鳥さん、どうしてお話するの!?」と大興奮だった。しかし盛り上がったのはそれだけで、あとは子供には退屈な食虫植物とかシダを見ていたため、息子は「早く葉っぱに乗りたい」とぐずり始めた。歩くのも疲れてしまったようだ。
そんな息子を「もうすぐ葉っぱに乗れるからね」と励まし、本園の一番奥にあるオオオニバスの温室まで歩かせる。オオオニバスの池には看板が立っており、それはこんな看板だった。

池には小さな(と言っても葉っぱとしてはかなり大きな)オオオニバスしか無く、オオオニバスに乗れるはずの池の岸にはロープが張られていた。まさか夏しか乗れないものだとは知らなかった。
大きな葉っぱに乗れないと知った息子は酷く落胆し、地面に寝転がって「もう寝る」とか言っていたが飴を1個あげたら立ち上がって歩き出した。そして売店で静岡限定のみかん味のアポロを買ってやったら完全に機嫌が直った。次回は夏の日曜日に来ようと思う。
バナナワニ園を出たのは16時で、ちょうど帰宅ラッシュで渋滞していたので家に着いたのは23時半だった(夕食は途中、すき家に寄ってメガチーズカレーと五目あんかけ丼を分け合って食べた)。子供達を布団に運んでそのまま寝せ、風呂に入ってネットして日記書いて1時半就寝。