やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

『ビッグ・フィッシュ』

大分前からこの『ビッグ・フィッシュ』という映画が観たくてレンタル100円セール中のゲオに行く度に探していたのだが、結構有名な映画なのに見つからない。レビューを見ると内容は“父と息子のちょっとギクシャクした関係を描いたヒューマンドラマ”という感じなのだが、ドラマの棚や俳優別の棚、人気作の棚など心当たりのコーナーをいくら探しても置いていないのである。
で、今日、いつものようにゲオのDVDコーナーを探し回りながら、ふと思いついて文明の利器iPhoneで『ビッグ・フィッシュ』を検索してみると、これをファンタジー映画としているレビューを発見した。そしてこれまでノーマークだったSFの棚を探してみたら、『ビッグ・フィッシュ』はかなり目立つ置き方で5本も並んでいた。
そんな経緯でやっと今晩観ることが出来たティム・バートン監督の『ビッグ・フィッシュ』(2003年 アメリカ)は、父との関係が良好でホラ話を聞くのが大好きな自分には息子の父を嫌う心情があまり理解出来ないのだが、回想される父のホラ話と現実の混じった世界の描写が面白くて、またラストでのホラ話の世界と現実の世界との擦り合わせ方が絶妙で、非常に楽しめる映画だった。ただ、父が完璧に魅力的過ぎて、もうちょっとダメ人間でいてくれた方がより現実っぽくて好みだったなあと思う。