やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

厳しいけれどもありがたい

昼過ぎ、車で買い物に出ている時に「あいの結婚相談所」の担当さんから携帯に着信があった。シナリオは大分前に通してあったので何の用件だろうと帰ってからかけ直すと、「あいの…」の単行本と連載についての非常にシビアな話だった。
昨年発売になった「あいの結婚相談所」の単行本1・2巻が相当売れていないらしく、

あいの結婚相談所 1 (ビッグコミックス)

あいの結婚相談所 1 (ビッグコミックス)

あいの結婚相談所 2 (ビッグコミックス)

あいの結婚相談所 2 (ビッグコミックス)

(こちらがその売れていない本になります。「この商品を含むブログ」がうちしかありません)
どれくらい売れていないかと言うと「次の単行本が出ない&連載が打ち切りになるレベル」とのこと。そういう状況で、これから「あいの…」の単行本と連載をどうするかという編集部の方針を伝えられる。
実は1巻が出てしばらく経った時点で「単行本があまりにも売れてない。これだけ売れないと通常では連載は続けられない」ということを言われていて、「2巻まではなんとか出すけれど3巻はおそらく出せないと思う」と通達されていた。何かの間違いで2巻が物凄く売れれば生き残れる可能性もあったのだが、そんな奇跡は起こらなかった。
で、今後のことだが、とりあえず「あいの…」は掲載誌の中である程度アンケートの票をもらえているそうで、おかげさまですぐには打ち切りにならないとのこと。だが単行本を紙で出すのはこの実績ではやはり無理で、次巻については別の方向を考えることになった。その方向で黒字を出せればどうにか連載を続けられるということらしい。
正直、自分は打ち切りになるものと思って新しい企画を立てていたところだったので、そのようなチャンスを与えられてとても驚いた。自分達のような本を売れない作家にここまでの救済措置を取ってもらえたことは本当にありがたい。単行本を買ってくれた方、アンケートで票を入れてくれた方をはじめとする「あいの…」を今まで応援してくれた読者の方々のために、精一杯連載を続けるための努力をしなければと思う。