やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

六本木で忘年会です

9時、牛人間にブラックマンバ(『WILDBOYZ』のネタ。寝ている人間を靴下を手に履いてぶん殴る)をくらって起こされる。見上げると牛人間の横で野良ヤギが笑っていた。自分が寝坊している間に野良ヤギが駅に到着し、連絡を受けた牛人間が迎えに行ってくれたようである。天気は晴れ。
朝食に野良ヤギが買って来てくれたウインナーロールを食べ、食後は洗濯や片付けや洗い物などをしつつ野良ヤギから新婚旅行のお土産を貰ったり、今夜のことについて話したりする。今夜は出版社主催の忘年会に行くことになっており、そのため野良ヤギが仙台からやって来たのだ。
牛人間は今日は有給なので午前中に免許の更新に行き、昼食にお好み焼きを焼いてくれた。食べながら『WILDBOYZ』観て、食後もしばらく続きを観たあと野良ヤギと自分は昼寝する。牛人間は息子を連れて散歩に出た。
自分は4時半に起きて風呂の準備を始める。野良ヤギを起こして順番に風呂に入り、子供に夕食(鍋の残り)を与えたあと、自分は食パンの8枚切り1枚で軽い夕食を済ませる。野良ヤギはアップルパイを1個食った。それから大急ぎで服を着替えたり名刺を名刺入れに入れたりと出掛ける準備。7過ぎに家を出て、牛人間に車で駅まで送って貰う。
電車を乗り継いで六本木へ向かう。こんなお洒落なところで電車を降りたのは初めてだ。貰っていた会場までの地図を見ながら何とか迷うことなく到着。編集部の人が案内してくれていたので中に入る。入り口に、自分達がギャグを描いていた頃に担当してくれていたYさんがいた。ご無沙汰していましたとお互い挨拶をする。ギャグでデビューしたもののなかなか掲載にならず、この人に「もう他の出版社を回ってみたら」と言われて一旦この雑誌の新人でなくなった時期があったのだが、その後、再びこの雑誌にしつこく投稿して初めて受賞をした時、真っ先にお祝いの電話をくれたのがYさんだった。2週間毎に3本ずつネームを持って行かされたりと随分鍛えてくれたおかげで「何とかならなくても何とかする」というヤケクソな力だけは養われたと思う。恩人だ。
中に入るとドレスアップした担当のMさんが居た。野良ヤギが以前アシスタントをしていた関係で、自分が現在連載中の作家さんの中で一番好きな先生のテーブルに座らせて貰う。あまりに緊張して隣の全然違う人のテーブルに座ってしまったり(そしてそこにいた女性に「何でそんなに」と思うほど嫌そうな顔をされた)とハプニングはあったが、そんなに失礼なことはせずにその場をやり過ごせたと思う。しかし最後に先生が外したビンゴのカードを「記念に貰ってもいいですか?」と頼んだのは気持ち悪いと思われたかもしれない。貰ったけど。
ビンゴでは何も当たらず(野良ヤギはヘルシオを当てやがった)、次の会場へ。ここは朝まで場所を取ってあるそうなので、本当なら始発まで飲むつもりだった。が、牛人間の仕事の都合で自分は明日朝一で車を運転しなければいけないので、今回は最初にビールを飲んだだけであとは飲んでいない。まあ酔っ払って不始末を起こさなくて済むから良いと言えば良いが。
ここでは野良ヤギが大ファンであるF先生がいらっしゃったので、担当さんに紹介して貰って挨拶して、握手してもらう。一緒に写真も撮ってもらった。その後はあまり作家の先生達の会話には入って行けず、また非常に混んでいて椅子が全部埋まっていたこともあって、壁際で野良ヤギとばかり話していた。夜が更けて人が少なくなってきた頃に椅子が空いたので座ったら隣にいた人がお偉いさんで、「どんな漫画を描いているの?」と聞かれて答えたら「で、読者は?(どんな読者を想定してるの?)」と突っ込まれ、まごつきながら何とか答えると色々と説教をされ、「まあ頑張ってください」と言われた。ただし、完全に見放した目で。
その後、編集長と話が出来たので作品について色々アドバイスを貰う。何となく例の連載の件が「まだ安心出来ない」という気持ちだったのだが、この段階で大分安心できた。さすがに話が立ち消えになることはないだろう。多分。
4時までそこにいて、会場が閉店になったので担当さんに挨拶して帰る。始発までファミレスで時間潰し。ドリンクバーを頼んだらお茶がぬるかったので飲まずに寝た。5時前に野良ヤギに起こされて駅に向かい、途中うっかり寝ぼけて乗り換え損ねたりしたものの無事に自宅の最寄り駅まで到着。まだ6時半だったのでマックで朝マック食いながら牛人間を待つ。