やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

美味しかったカツサンド

牛人間のおばあちゃんの四十九日があって、三連休は岡山に行っていた。帰りは岡山始発の新幹線に乗れたので、連休最終日で自由席の通路にも人がたくさん立っているほどの混雑具合だったが、何とか座ることが出来た。
しかし、牛人間が新大阪の駅で「駅弁を買って来る」と言って新幹線を降り、戻ってこないまま新幹線が発車。しばらくして「乗り遅れた」というメールが来る。全くじっとしていられない幼児3人を一人で面倒見つつ、このまま新横浜まで過ごすのは辛いなあと考えていると、「次の新幹線に座席を確保出来たから京都で合流しよう。降りてこっちに乗り換えて」とメールが来た。その直後に「まもなく京都に到着します」というアナウンスが流れる。
幼児を連れて新幹線に乗ったことがある方には分かって頂けると思うが、

  • 子供達3人は靴と靴下と上着を脱いで座席で遊んでいる。このうち1人は自力歩行不能
  • 荷物は大きいバッグが2個と小さいバッグが1個と子供のおやつや飲み物が入ったビニール袋2つと牛人間の飲みかけの缶酎ハイ1本
  • 座っているのは自由席の車輌のちょうど真ん中あたりで通路は出口まで人で一杯

こんな状況で、数分後に到着する駅で降りるのはとても大変だった。
とりあえず飲みかけの缶酎ハイは諦め、子供に服を着せたり靴下を履かせている余裕は無いのでそれらはバッグに詰め込んで靴だけ履かせる。歩けない次女をおんぶし、バッグ3つを手に持ったり肩に下げたりして、ビニール袋を指に引っ掛け、上の子2人の手を引いて通路に立つ人々に謝りながら出口まで移動。かなりギリギリのタイミングで、どうにか新幹線を降りることが出来た。
駅に着いて子供達に靴下を履かせて上着を着せて、こんな機会でも無いと買わないだろう駅弁(鯖寿司とシュウマイ)をせっかくなので買って、牛人間の乗っている新幹線が到着したので乗り込む。
牛人間が新幹線に乗り遅れてまで買ったカツサンドは、まあ普通の味だったが、「とても美味しかった」くらいに思わないとやってられないので、そう思うことにする。