やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

『カットスロート・アイランド』

ちょっと前置き。
映画について、新カテゴリーを作ることを、ずっと迷っていた。映画はDVDレンタルで観るだけで、しかもあまり本数を観ていない。レビューを書けるほど熱心に観ていないのに、気軽に感想を書くのは何だか申し訳ないし恥ずかしい。
と言うか、以前は無頓着に映画や本の感想を日記やブログで書き散らしていたのであるが、自分が作り手の人間となり、ネットで自分の本の感想などを目にし始めてから、レビューというものにナイーブになったのである。
映画は物語作りの研究のために観ている側面もあり、カテゴリーを別にしてきちんと感想を書いた方が、自分も整理がしやすい。しかし、上のような理由でそれを躊躇していたのであるが、たまたま今日見た映画が人に勧めたくなるような映画で、「こういう映画を気軽に人に勧めるつもりで紹介していけばいいじゃないか」と思い至り、この“イタリア映画レビュー”のカテゴリーを作った。
ちなみに、他のカテゴリーと同様、イタリア映画とは書いてますがイタリア映画であることは稀です。自分は断然ハリウッド映画の方が好きです。

そういう訳で『カットスロート・アイランド』(1995年 アメリカ)は、女海賊が主人公の、派手な海賊アクション映画である。監督は『クリフハンガー』のレニー・ハーリン。どうしてこの映画を「人に勧めたい」と思ったのかと言うと、自分がこの映画を全く知らなかったからだ。レンタルビデオ屋のアクション映画のコーナーで見つけて、何とはなしに借りたのだが、まさかこんなに面白いとは思っていなかったので驚いた。アクション映画として、隅から隅まで非常に“きちんとしている”のだ。
自分が全く知らなかったということは、もしかしてあまり話題にならなかった映画なんじゃないだろうか。これは見逃している人がいるかもと思い、こちらで紹介することにした。“正統派の派手なアクション映画”が好きな人なら、きっと楽しめるはずである。