やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

“あの人”

サイトのプロフィールに書いたこともあるが、自分はこれまで付き合った3人の異性に「性格が気持ち悪い」という同じ理由でことごとく振られている人間だ。
“あの人”と付き合ったのは自分が20歳の時だ。“あの人”には付き合って2週間で振られた。その2週間の前に、自分は2年間“あの人”に片想いをしていた。
“あの人”は常に自分の遥か先を歩いていた。自分が好きになるバンドや小説や漫画やお笑い芸人を“あの人”はもっと以前に好きになり、自分が好きになる頃には嫌いになっている。「この漫画凄く面白いですよ」と言うと「ああ、それね」と言われる。
“あの人”に振られた時は、悲しかったが正直ホッとした。自分はこの人のそばにはいられないと思っていたから。絶対に自分が同じところに立てない人だから。
もう7年以上連絡を取っていないが“あの人”は自分にとってのトラウマで、忘れられない人で、いまだに時々夢に見る。夢の中でも自分は「今この小説にハマッてるんです」と言い、「ああ、それね」と言われている。
今朝、“あの人”の夢を見た。
何となく今日一日“あの人”のことが気に掛かり、今、早く書き上げなければならないシナリオを書いてる真っ最中なのだがわざわざその手を休めて“あの人”の名前をネットで検索してみた(←ほ〜ら気持ち悪い)。そしてあるサイトで、“あの人”の写真と名前を見つけた。
そのサイトはイタリア車のオーナーのサイトで、“あの人”は愛車のフィアットの隣に昔のままの不機嫌そうな顔で立っていた。
イタリア人目指すのやめようかなーとちょっと思った。