やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

ねぶたを観に行く

8時起床。晴れ。朝食、ご飯とスクランブルエッグとハム。妹は昼から仕事なので帰って行った。
今日は野良ヤギと牛人間と子供達とで、老人ホームに入居している父方の祖母に会いに行った。老人ホームの場所がよく分からないのだが父は仕事で居ないので、ヤフーで調べた地図と記憶を頼りに向かう。1度しか道を間違えずに行けた。祖母はボケていて一言も言葉を発しなかったが娘を見せて「生まれたよ」と報告する。祖母の視線がわずかに動いて、目が合ったような気がした。記念にみんなで写真を撮って帰る。牛人間はこの祖母とは初対面なのだが、ここまでボケた老人を近くで見たことがなかったそうで「あなたがこういうふうになるかと思うと怖い」と言っていた。自分の外見はこの祖母によく似ており、多分性質もよく似ている。祖母はホラーが大好きな人だった。
そのあと、スーパーで飲み物買ってから三内丸山遺跡へ。青森出身だが行くのは初めてだ。これの発掘をしていたのは自分が大学生の頃のことで、サークルの先輩が発掘のアルバイトをしていた。その後就職で青森を離れてしまったので、何となくこれまで行く機会が無かったのだ。野良ヤギも行くのは今回が初めてで、牛人間は大学時代に免許を取りに来たついでに(遺跡は免許センターの隣にある。実は免許センターの下も遺跡なのだが、それは見なかったことにして建設を続行したらしい)一度だけ来たことがあるそうだ。
復元した住居を見て歩き、縄文人というのは結構凄かったのだと感心する。特に感心したのは大型の竪穴住居だ。広い(20〜30人は暮らせそう)だけでなく高さもあり、雪が積もったあとは2階屋根裏部分から出入りしていたらしい。その時代から青森は冬になると1階部分が雪に埋まっていたのである。
そのあと、展示室で発掘された土器や魚の骨などを見ていると息子がしゃがみこんで動かなくなり、「トイレ?」と聞いても「トイレない、トイレない」と言いながら必死で“こっち来るな”のサインを出し、うんこをしていた。息子は意地でもトイレでうんこをしないつもりのようだ。その後、牛人間が障害者用トイレで息子のおむつを替える。
腹が減ったので館内のレストランで名物らしい『発掘丼』を頼んだら「もうご飯物は終わってしまいました」と言われたので帰ることにする。何も食べないのも悔しいので野良ヤギは栗のソフトクリームを食べ、自分はイノシシの串焼きを食べた。昼食は帰宅してから、父が作っておいてくれたカレーを食べた。父は仕事の合間に一旦帰ってきて、自分達のためにカレーを作ってまた仕事に出掛けたらしい。
息子と娘を昼寝させてから星野之宣先生の『宗像教授異考録』を読み、それから娘を起こして早めに風呂に入る。今日は夜、ねぶたを観に行くのだ。夕食にまたカレーを食べてから息子と娘に祭の衣装を着せてやり、歩いて国道4号に向かう。途中のコンビニでビールを買った。
ねぶた祭は娘には刺激が強いかと思ったが、怖がることもなく無表情で父に抱っこされていた。息子はねぶたに大興奮で、手を繋いでいないと跳人(:ハネト)の中に突っ込んでいってしまうほどだった。しかし手を繋いでいると離せと泣き、抱いていても暴れて降りたがるので、結局牛人間が息子と一緒に跳人の列について行った。かなりの距離を歩いても息子は満足せず、最後は泣きながら牛人間に抱きかかえられて帰ってきた。ハーメルンの笛吹きが来たら間違いなく連れ去られるタイプだ。

大ハッスルの息子
最後まで観て、ビールを飲みながら帰る。何も食べずにビールだけ飲んだので結構酔った。息子は帰り道、「もっと!もっと!」と叫びながらずっと暴れて泣きっ放しだった。余程気に入ったのだろう。帰宅後は牛人間が息子を風呂に入れ、自分が寝かしつける。酔っていたのでそのまま子供達と一緒に寝てしまった。10時就寝。