やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

美味しく食べたかっただろうに

スーパーに昼前に買い物に行った。レジで、自分の前に休憩中の従業員のおばちゃんが並んでいた。おばちゃんのカゴには立派なメロンが2個と、昼食にするらしい弁当が入っていた。
午後になって幼稚園に息子を迎えに行き、今日の分のおやつを買い忘れていたのを思い出して再びスーパーに寄る。するとスーパーの方から、おばちゃん二人組が歩いてくる。その二人組の片割れが「何なのホントに! あたし、一言言ってやれば良かった!!」と理由は分からないが怒り狂っており、もう一人がそれをなだめていた。しかし全く気が治まらない様子のおばちゃんはキレ続け、ちょうど自分とすれ違う時、「あーあ、こんなんじゃメロン食べても美味しくないよ!」と吐き捨てるように言ったので思わず顔をよく見ると今朝メロンを買っていた従業員のおばちゃんだった。手にはメロンの入った袋を提げている。
おばちゃんが本当に気の毒に思えた。