やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

小学館の謝恩会

小学館の謝恩会に行ってきた。
一昨年は、翌年から連載を始めることは一応決まっていたが全然活躍していなかった(増刊に2回載ったくらい)ので招待状が来ず、担当さんに頼んでスピリッツの2次会に無理矢理参加させて貰ったあげく、野良ヤギがビンゴでウォーターオーブン『ヘルシオ』を当ててしまうという空気の読めない振る舞いをした。
そして昨年は初めて招待状を貰ったものの、自分は2ヶ月前に第3子が生まれたばかりで、野良ヤギは1ヵ月後に第1子が生まれる予定だったため断念。ようやく今年、初めて謝恩会に(きちんと招待されて)参加したのである。
野良ヤギは家族3人とアシスタントさん3人で、自分は家族5人で出掛けた。帝国ホテルの1次会はとにかく人が多くて、更に子供の面倒も見なくてはならないのでなかなか他の作家さんと話したり出来なかったが、新しい担当さんに挨拶することは出来た。自分と同年代だと聞いていたのだが実際会ったら全然若かったので、普段電話で話していた時のしっかりした感じとのギャップに胸がキュンとなり、今後の仕事に対するモチベーションが上がる。自分は担当さんが素敵な(なるべくならSの)女性だととてもやる気が出るので、今回お会い出来て本当に良かったと思う。
それから、夏に異動された前の担当のMさんにも会うことが出来た。『イノセントブローカー』のこと、改めてお礼を言う。色んな方面が力不足な自分達の作品が、あのようにきちんと本になったのは、すべてMさんのおかげである。本当に感謝しています。
で、そのまま少し雑談していたら「他の作家さんにお会いになりましたか?」と聞かれ、いいえと答えると、Mさんは「あそこに浦沢先生がいますよ。挨拶しますか?」と言い出した。
実は一昨年の3次会で、自分と野良ヤギが福本伸行先生が大好きだという話をしたら、Mさんは「じゃあ挨拶しちゃいましょう」と福本先生に自分達を紹介してくれて、福本先生と握手した上に一緒に写真まで撮らせて貰うという凄い事態になったのだ。
『YAWARA!』とか『N・A・S・A』とか『踊る警官』を小学生の頃から読んでいる自分達にとって浦沢直樹先生は既に手塚治虫先生や藤子不二雄先生のような存在になっており、とても挨拶なんて大それたことは出来ないので「それは2年後くらいでいいですから!」と訳の分からない断わり方をしたのだが(←2年後までに何が起きると思っているんだ自分)、担当さんは浦沢先生の方にスタスタ歩いて行ってしまい、気が付けば『PLUTO』を描いているあの手で握手して頂き、隣に並んで写真まで撮らせて頂いていた。驚きのあまり記憶が飛び飛びなのだが、ちゃんとデジカメにデータが残っているので夢や幻覚ではないようである。
その後、8時過ぎに1次会は終わり、自分は子供3人を牛人間に預けて1人でスピリッツの2次会に参加するつもりだったのだが、牛人間が「ちょっとだけ2次会に行きたいなあ」と言い始めた。2次会は子供を3人も連れて行ける雰囲気ではないので却下したかったが、行きたいという気持ちは漫画好きとして凄く分かるし、下の子の機嫌が悪くなっていてそのまま連れて帰るのは大変そうだったので、「ちょっと居てすぐ帰るなら」と、結局幼児3人を連れて六本木の2次会場に向かった。会場に着くと編集者の方がわざわざ子供も座れる場所を開けてくれたりジュースを持ってきてくれたりと気を遣ってくださり、こんな非常識なことをしているのにすみませんと申し訳なくて消えたくなった。来年は絶対連れて行きません。ごめんなさい。
スピリッツの2次会では豪華賞品やどうしようもない賞品(例:オナホール)が当たるビンゴ大会が毎年恒例である。ビンゴになった人が順にクジを引いて、当たった賞品を貰えるというやり方で、今年の1等はシャープの液晶テレビアクオス』の46型だった。
自分はビンゴのカードを子供の分まで貰えたのだが全くビンゴにならないまま賞品がどんどん無くなって行き、最後に『アクオス』と『外国のお金(どこの国の何という通貨か忘れてしまったが日本円にして70円相当)』の2つの賞品が残っている段階で、やっとビンゴになった。もう終盤だったので、自分の他にビンゴになった人が3人もいた。その3人のうち1人は、一昨年ヘルシオをゲットした野良ヤギ先生だった。
一昨年ヘルシオをゲットした余裕の野良ヤギ先生は「辞退してもいいんだけど」と言ったがそういう訳にも行かず、まず4人でジャンケンをして、2人に人数を減らすことになった。ここで野良ヤギ先生は負け、自分は勝ち残った。それから自分と、もう1人の方とでジャンケンをして、買った方から順にクジを引くことになった。自分は負け、もう1人の方が引いたクジは、『外国のお金』の方だった。
増刊にしか描いたことのない新人のくせに2次会に幼児を3人も連れて行った上にビンゴで1等の液晶テレビを当ててしまいました。もう来年は謝恩会に呼んで貰えないかもしれません。
ちなみに46型は我が家の狭いリビングでは想定外の大きさである。今使っているテレビは25インチのブラウン管でデジタルにも対応していないので買い換える予定はあったのだが、スペース的に32型くらいを考えていた。46型では窓が塞がってしまう。

今日(これを書いてるのは19日)届いたのだが、家の中で見ると本当に大きくて途方に暮れている。単行本と並べるとこんな感じ。