やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

仕事納めの翌日のこと

今日は一日休みにすると決めていたので6時50分にゆっくり起きた。起きる直前に見ていた夢で、母や伯母と居酒屋のような場所で飲みながら話していたのだが、母が何か言いかけたのを自分の話で遮ってしまったところで目が覚めた。今の母の話は、もう絶対に聞くことができないのだと喪失感を覚え、妙に悲しくなった。

ゴミ捨てしてから子供達を起こし、洗濯して掃除機がけをする。朝食を済ませてコーヒーを淹れ、メルマガを書こうとしたところで、普段デスクトップに置いている『メルマガ下書き』のWordファイルが消えているのに気づいた。

不思議に思いながら《最近使ったファイル》の中から『メルマガ下書き』を選択して開こうとしたところ、「この文書は削除されたか、現在アクセスできません」という恐ろしいメッセージが出た。自分で削除した覚えはないし、ゴミ箱の中を確認したが、そこにもない。

その後、削除されたファイルを復元するアプリを使ったり、他にも方法を色々調べてみたが、ファイルを復旧させることはできなかった。今年の9月に一度バックアップのファイルを作っていたものの、10月以降のメルマガが丸ごと消えたことになる。幸い、メルマガのサービスに配信ログは残っているが、今週書いた分は書き直さなければならない。

おそらく昨日、Wordが不具合を起こしていたことと関係があるのだろう。小説の原稿のファイルでなかったことが本当に救いだが、午前中はこの件に振り回されて、ほぼ何もできなかった。仕事納めしてのんびり本でも読もうと思っていたのに、いきなり出鼻をくじかれる。

昼前にバイクで家を出て郵便局でお年玉を書き留めで送り、スーパーと薬局で買い物してくる。昼食はお惣菜のとんかつでカツ丼を作り、子供達と食べた。そして午後からは新たに『メルマガ下書き』のファイルを作成し、消えてしまった分のメルマガを書く。

以前にも何度か原稿が消えてしまったことはあるのだが、一度書いた文章は結構覚えているもので、その時はそれほど苦労せず書き直すことが出来た。だが今回、小説でない文章だからか、頭の働きが悪くなっているからか、びっくりするほど記憶に残っていない。おそらく最初に書いた日記とは、だいぶ違うものになってしまった。朝に見た母の夢がこのことを示唆していたのかは分からないが、失われた最初の日記は、もう絶対に読むことが出来ないのである。

別に悲しくはないが空しい作業を終えて、妹の加藤山羊に電話。仕事の件で教えてほしいことがあったので、まずはその話を聞いたあと、Wordファイルの件を散々愚痴った。電話のあとは仕事納めが済んだら読もうと注文していた三津田信三先生の『みみそぎ』が届いたので早速読む。連なっていく怪談が、こたつに入って読んでいても鳥肌が立つほど怖い。

全体の2割ほど読んだところで夕飯の支度。今日は豚ロースのねぎ塩焼きにした。それと昼ご飯の時に作った三色ナムルと。夜はまた『クレイジージャーニー』(リヤカーを引いて徒歩で世界中を旅する人の回)を観てM・W・クレイヴンの『キュレーターの殺人』を読み始め、23時就寝。

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