やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

日帰り取材旅行

5時起床。雨。身支度をして、夫に駅まで送ってもらって新横浜へ。そこから新幹線で東京駅に向かう。今日は自分と担当さん、作画の加藤山羊、主に背景を担当してくれているアシスタントさんの4人で、関東からギリギリ日帰りできる距離にある某所へ取材に行くことになっていた。作品の内容に触れるので、土地の名前や駅名は伏せておく。
東京から2時間ほどのある駅で新幹線を降りる。仙台から来た加藤とアシスタントさんも合流し、この駅でレンタカーを借りる。運転は全て担当さんがしてくれるとのことで、一応自分も運転する覚悟はしてきたのだが、知らない土地や山道を走る自信がなかったのでとても助かった。担当さんは都会に住んでいる人とは思えないほど山道や道じゃない道の運転が上手く(学生時代に日本全国を車で旅していたとのこと)、しかも自分が下調べした以上に取材先について調べてきてくれていたので、短い時間で効率的に色んな場所を回ることができた。いつも思うのだが、編集者の人ってどうしてこんなに出来る人ばかりなんだろう。自分達が特に担当さんに恵まれているのかもしれないが。
取材先の天気は曇りで、雨が降ると景色が撮れないので先に欲しい風景を撮って回る。


いくつかのポイントで車を停めて写真を撮ったあと、物語の舞台のモデルとなる妹の勤務先へ。お礼のお土産を渡し、中を案内してもらう。それからまとめてきた質問をして取材終了。勤務時間にもかかわらず協力してもらえて大変ありがたかった。


天気が持ってくれたので、そのあとは別の風景を撮りに行く。登場人物の生活の場所なども見ておきたかったので町の中を周り、16時、全ての取材を終えて駅に向かう。
駅に着いたのは17時過ぎだった。帰りの新幹線が行楽シーズンのためか満席で座れず、一日中運転と案内でお疲れの担当さんとともに、デッキに立ったりしゃがんだりしながら東京まで帰る。東京に着くと台風の影響で凄い雨が降っていた。
担当さんに丁重に今日のお礼と感謝を伝えて別れ、最寄り駅に着いたのは21時頃だった。駅までは夫が迎えに来てくれた。帰宅して風呂に入り、途中コンビニに寄って買ってきたおでんとビールで打ち上げをする。今日見た色々なものを、絶対に面白い作品にしたい。だが今の自分の力でそれができるのか、不安とプレッシャーもかなりある。ただ、このお話が形になるのが自分でも楽しみなので、色々乗り越えて頑張っていきたい。