やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

映画と美術館と馬肉と

今日は友人のT夫人と一日遊ぶ約束をしていた。昼前に渋谷のハチ公前で待ち合わせ、まずはイメージフォーラムへ。映画のチケットを先に買ってから近くのマレーシア料理のお店でお昼を食べる。自分はエビ風味のカレースープ麺(確かミーラクサという名前だった)を食べた。想像以上にエビの味が濃くて美味しかった。

食べ終わって映画館へ戻り、『馬々と人間たち』という色んな馬や人が死んだり恋をしたりする映画を観る。
映画が始まる直前に機種変更したばかりのiPhone6上着のポケットから消えていることに気づき、多分脱いで畳んだ時に椅子の隙間に落としたんだろうと思いながらも暗くて見つけられず気が気じゃない状態で観始めたのだが、終わるころにはiPhone6のことなど忘れてしまっていたほど素敵な映画だった。特に馬に乗って泳いでウォッカを買いに行く男のエピソードが好きだった。iPhone6は椅子の隙間に挟まっているところをT夫人が見つけてくれた。
映画のあとは雨の中二人でIngressしながら六本木まで歩く。レベル8のエージェントであるT夫人のサポートにより、レベルアップはまだまだ先だと思っていたのにあっさりレベル6になれた。

青山墓地の辺りが魔境みたいな雰囲気になっていた。
六本木の国立新美術館で目当ての《チューリヒ美術館展》http://www.nact.jp/exhibition_special/2014/zurich/index.htmlを観る。
『楽園のカンヴァス』

楽園のカンヴァス

楽園のカンヴァス

を読んでから一度ルソーの絵を生で観たいと思っていたので、目的が果たせて感激だった。他にもシャガールピカソなど、たくさんの画家の迫力のある絵を閉館時間ギリギリまで堪能する。絵のことは全然詳しくないのだが、最近興味が出てきたのでまた別の美術館も行ってみたい。

美術館を出ると六本木ヒルズがこんなことになっていた。こちらもかなり魔境っぽい。
電車で渋谷に戻り、銀座ライオンで軽くビールを飲んだあと、予約しておいたロッキー馬力屋へ。自分もT夫人もお気に入りの店で渋谷で会う時は大体ここで晩ご飯にするのだが、馬の映画を観ると分かっていたのにあまり考えずに予約を入れてしまった。映画の馬は可愛かったが、馬刺しと焼肉は大変美味しかった。

日本酒とワインを頼み、家庭のことや仕事のことなど色々話す。というか相談に乗ってもらう。話し足りなくてカフェに移動して、22時頃まで取材旅行のことやミステリーのトリックのこと、夫婦のことやお母さん同士の人間関係のことなどたくさんおしゃべりした。
駅でT夫人にお礼を言って別れ、機嫌良く帰る。駅まで迎えに来てくれた夫が第一声「iPhone6失くした?」と聞いてきて(自分の不注意な性質からそろそろ落としたりしてそうだと思ったとのこと)そのエスパーぶりに背中が寒くなった。