やぎのくらし

小説家で漫画原作者の矢樹純のブログ

よく寝ただけでした

夜の10時、夫が花を抱えて病室に来た。夫は間もなく新しい子供に会えるという喜びで単純に舞い上がっており、それに対して私は色々な不満や不安で沈み込んでいた。夫が持ってきた花はやたら香りが強くて枕元に置くと頭痛がした。

陣痛は全く始まっていないが、一応何があるか分からないので夫は付き添いとして私の病室に泊まることにする。夫はデジカメに入れていた路上で変な踊りをする男女の動画を見せてくれたり、私が先日夫の誕生日プレゼントに送ったプレステ2の『魁!!男塾』で新キャラを増やしている、という話をしてくれたが、私は「歩き回った方がお産が進むよ」と看護師に言われて夫の両親が来るまでに産まなくてはと入院してからずっと病院の中をトボトボ歩き回っており、疲れて眠かったので11時には電気を消して寝ることにした。
この段階で、お腹は一応張るものの、痛みは全く無くなっていた。おかげでぐっすり眠ることが出来たが、私は子供を産むために入院しているのだ。どうしてこういう無駄なことになっているんだろう。